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[ゲーム][Switch] グランディア クリア後の感想



 ゲームアーツ開発、元は1997年に発売された王道冒険RPG。当初はセガサターン用での発売でした。

 今回は2020年3月20日発売のSwitch版グランディア HDコレクション内のグランディアをクリアまで遊びました。



 ちなみに、この「グランディア HDコレクション」はグランディアシリーズの初期作品である「グランディア(1997, SS)」「グランディアⅡ(2000, DC)」を2本セットで収録、またHDリマスター化もされています。





 それでは、完走した感想(激うまギャグ)をば。







 まずは、

良かった点





01. 超がつく王道の冒険ものストーリー



 小学校中~高学年ぐらいからでも理解できそうなわかりやすい王道冒険ものストーリーでした。



 主人公は14歳の少年で、世界一の冒険者になることをいつも夢見ているジャスティン。そのすぐ隣の家に住む8歳の少女でジャスティンの保護者(自称)でもあるおませな女の子スー

 この2人が"世界の果て"を目指すところから冒険が始まります。



 "世界の果て"には、おおよそ人間には踏破できないような高く大きな壁がそびえ立っており、それを越えた向こう側には何があるのかはたまた何もないのか、その何もかもが未確認で謎に包まれています。

 それなら、いっちょ自分がその壁を乗り越えて"世界の果て"の向こう側を見てやろうじゃんか、というのがジャスティンくん達が冒険の旅に出る目的になります。

 「とりあえず("世界の果て"まで)行ってみなきゃ何もわかんないだろ!」とやや向こう見ずなジャスティン少年を、歳の割に非常にしっかりしているスーちゃんがぴったりとくっついて補佐していきます。



 14歳の少年と8歳の少女が始める冒険の旅なので、大人っぽい難解な人間関係・どんでん返しのストーリー展開などは出てきません

 シモやグロの表現もほとんどなく、というかシモに関してはたぶん本編全て通してゼロって言ってもいいんじゃないかな?というぐらい性的な話題は出てこないし、グロに関しても一部敵キャラのデザインが生物的で気持ち悪いぐらいで、それも全然許容範囲なレベルだと思います。



 まぁ逆に「(大人が遊ぶには)展開がコドモっぽすぎるという見方もあるかもしれませんが、それを言ってしまえば少年少女が主役のアニメやドラマは全部コドモっぽいわけですし、このグランディアだけが良い悪いという話ではなくなってきます

 なので、ストーリー展開に関しては悪いものが出てくるわけじゃなく、子供向けアニメに出てくるレベルの悪役や世界観のことなので、昔のアニメ「未来少年コナン」辺りをイメージしながら遊んでもらえたら良いかと思います。




02. 育成システムが(個人的に)刺さりまくる



 キャラクター育成に関しては、経験値を貯めることによるとレベルアップと、スキル使用によるスキルランクアップハイブリッドになります。

 普通に敵を倒す経験値やお金・ドロップアイテムを入手、また武器もしくは4属性魔法をそれぞれ繰り返し使い込むことでスキル経験値を得てスキルランクアップステ強化や新スキル入手、といった流れですね。

 個人的には非常に好みな育成システムです。



 ただ、経験値を貯めることによる通常レベルアップでのステ上昇値はかなり控えめなので、スキルランクアップによるステ強化とのハイブリッドでバランスを取ったのかもしれません。

 自分はレベル上げや稼ぎのできるものに関してはいつも超がっつり上げちゃうので、またそういう作業が大好物でもあるのでこういうシステムでは苦戦らしい苦戦はしない方なのですが、通常レベルアップだけで進めたいせっかちさんだとちょいちょい厳しい場面があるかもしれません。



 敵の強さは「まぁまぁ鍛えていれば一人一殺」できるぐらいのものが多く、普通に狩りしながら進めれば苦戦する場面は少ないと思います。

 魔法も使い込めばたくさん覚えられますが、消費MPと最大MPとのバランスが厳しいものが中には多く、消費MPの大きさと獲得スキル経験値が比例しないのもあり、使えるものは限られてきます。

 攻撃魔法などはランクが上がればそれなりに強くなるのですが、がっつり耐性の敵も多くかなり頻繁にダメージ軽減されてしまうので、「だったらもう全部物理でいいんじゃね?」って場面も多かったですね。



 とはいえ、魔法ランクも上げなければいつまでも上位魔法を覚えられませんし、ステ強化もままならないので、やはりじわじわと上げていく必要があります。

 幸い、ダンジョン各所にセーブポイントが設置されており、街まで戻らずともそこでもれなく回復もできるので、魔法を意識的に使いながらの移動狩りをしていけばそれだけでも結構上がってくると思います。敵の強さとこちらのスキルランクとの兼ね合いで獲得経験値が上下するので、ランクの低い魔法or武器スキルほど上げやすい優しめ設定になっています。

 ただ、嫌いな人は嫌いな作業だと思います。僕はむしろウェルカムでしたが。



 ちなみに、敵シンボル一度倒すとそのダンジョン攻略中は復活しないことがほとんどなので、「もう少しここで稼ぎたいけど外に出るの面倒くさいな~」って時は一度セーブしてからメニューでタイトルに戻りデータロードし直してみてください。敵シンボルが復活します。




03. スーちゃんがとにかく可愛い



 題の通りです。もう本当に、徹頭徹尾スーちゃんが可愛い

 正直な話、スーちゃんの為にこのソフト買ったと言っても過言じゃないかも。

 自分の歩んできたゲーム史における最高位のキャラクターですね。ここまで好きになったキャラは他には中々思いつかないです。







 以上、良かった点について、でした。







 続いて、

考えさせられた点





01. 戦闘中のキャラの質感がデカい



 こう言うと「どういうこと?」と思われるかもですが、わかりやすく言うと、戦闘中にキャラ同士がぶつかって移動を阻害し合うんですね。



 このゲームの戦闘では、たとえば敵に物理攻撃を仕掛ける際、コマンド入力後に移動して隣接してから殴る必要があり、その移動を最短距離で行おうとするクセがあります。

 その際、狙いの敵までの道筋を味方2人以上もしくは敵2匹以上で塞いでいると、「その間を通るのが最短なのに延々通してもらえない」という動きを繰り返し、結局は移動歩数が尽きてそのターンは無行動になります。

 ちゃんとそのキャラのターンが回ってきて行動を選択したのに無条件で無行動また最初からアクティブゲージ貯め直し、です。これにはかなりイラッときます



 別にそんな、ゲームなんだから「キャラがそこにいる体」にしておいて移動の時はすり抜けていけばいいし、移動が終わった時に重なりそうだったら後から来た方を弾いて隣に置くなりすればいいし、道塞がれて動けませんでした~攻撃できませんでした~じゃないでしょうが。命がけの戦闘やぞ



 敵味方の数が増えるほどキャラアイコンが大きくなるほどにこの現象は発生しやすくなります。解消する方法はありません

 まぁ戦闘10回に1回とかの頻度ではあるし、そういうこともあるよね~って流せる人ならストレスってほどではないかもですが。




02. 敵の不意打ちが優遇されすぎ



 このゲームは先程も言いましたようにシンボルエンカウント制なのですが、パーティの先頭を歩く主人公の正面以外からシンボルと接触すると必ず敵の不意打ちとなります。



 ドラクエ3のように2~4人で団子状に連なってマップを進むのですが、たとえば4人パーティで団子状に並んでいるとして、先頭の主人公の正面が1、パーティの左側が4人分で4、右側も4人分で4、パーティ最後尾の背面が1、主人公パーティには全部で10面分のエンカ判定があるとして、通常のイーブン戦闘かこちらの先制攻撃になるのはその10面のうちたった1面である主人公の正面からだけで、残りの9面については全てどこからぶつかられようと敵の不意打ちスタートになります。

 敵からの不意打ちの場合、敵の向きは関係ありません。どちらの向きがどうであろうと、とにかく主人公の正面以外は全部敵の不意打ちなのです。



 敵の中にはずっと姿を現しているもの、火の玉のように不定形で突然現れたり消えたりするもの、崖やオブジェクトの上下から突然飛び出してくるもの、エンカウントの方法にも様々あります。それらを全て主人公の正面から当たって戦闘を開始する必要があります。



 キャラの育成がある程度済んでいる終盤ならまだしも、序~中盤には敵の不意打ち=全滅に繋がりかねないデスエンカが時々あります。一方的に全体魔法を連発されてあっさり全滅、みたいなことが起きるエリアもあります。

 ほとんどの場面ではそこまで危険なエンカはありませんが、戦闘中の全滅は一発ゲームオーバーなので注意が必要です。

 ちゃんと正面から敵にぶつかるクセをつける、危険な地域においては敵の移動ルートや出現位置を把握する、そういった注意を怠りませんよう。




03. (4人目の最終メンバー)は状態異常を無効化できない?



 ゲーム終盤になると、「タリスマン」という「状態異常にならなくなる」アクセサリーをお店で買うことができるようになります。

 普通に進めているとパーティ4人分全てを揃えるのは大変ですが、自分はなんとか4人分を買い揃えて「は~これでもう状態異常に悩まされんで済むわ~」と一息ついておりました。



 そして全員に装備させてゲームを進めていたところ、なぜか4人目の最終メンバーだけはどうしても状態異常にかかってしまうのです。



 それも、10回20回受けてたまにとかじゃなく、ほぼ1発1中で状態異常にかかってしまうんですよね。



 自分の見ていた限り、1~3人目はタリスマンを装備して以降は状態異常に一切ならず4人目だけは逆に状態異常攻撃にほとんど全て反応していたように思います。ただの確率だったのかもしれませんが。

 何か他の装備との兼ね合いで、実はマスクデータで状態異常耐性が下がる装備を他に付けていた?のか、原因は結局最後までよくわからずでした。



 検索もかけてみましたが、他に同じ状況が起きている意見は見当たらず。本当に何なんでしょうかね、これ。

 正直、今からでも修正してほしいぐらいです。




04. 隠しダンジョンが難しすぎた



 ゲーム後半の砂漠地帯周辺になぜか3つの隠しダンジョンが集中しており、行っても行かなくても、クリアしてもしなくてもストーリー本編には影響が無いのですが、行っておいた方が経験値稼ぎにも宝箱目当てにも良いよ~って感じなので自分は全てクリアを目指すことにしました。

 しかし、1つ目2つ目のダンジョンは規模も難易度も大したことなく順調に進められたものの、3つ目のものだけ異常なほどに難しかったのです。



 別ゲーですが、スターオーシャン2を遊んだことのある人ならわかる、クリア後に行けるようになる試練の洞窟の難易度を思い浮かべてもらえれば、異常なほどに難しいという意味が理解してもらえると思います。

 難易度的にあれにかなり近い形でした。



 本編中で最高の階層数があり、ラストダンジョンよりも遥かに強い敵がゴロゴロ出てきます。探索の1階1階が、戦闘の1回1回が全て命がけ

 得られる宝物は確かに本編中最高のものばかりでしたが、とにかく戦闘が厳しかった。何度も危険な目に遭いました。



 中でも脳みその形をした敵が最悪で、不意打ちを受けて運が悪いと魔法一発で全滅という、最近ではちょっと考えられない鬼畜バランス。なんかイオナズンみたいなのもらって軽く一発全滅しましたね。

 しかもそいつはいつも視覚的に死角になる(激うまギャグ)場所から飛び出してくるので、角という角でいちいち止まっては念入りにカメラを回して確認していました。



 それ以外にも、4人がかりで攻撃してやっと1匹倒せる敵が6匹出現するのが常だったり、時間はかかるし痛いし大して美味しくもない三重苦だったのでほとんどの戦闘は逃げて回避しました。

 あとは不意打ちだけ受けないように、セーブに戻れるタイミングでは必ずセーブに戻り慎重に慎重を重ねながら進めてなんとかクリアはできました。



 本格的にしっかり遊び込んでやるぞ!って人なら避けては通れないところだと思いますが、ゲーム中最大のストレスがかかる場所なのでそれだけはご留意ください。



 調べたところによると、盗みのできるメンバーがいる時にいくとステ強化アイテムをいくらでも盗めるとのことですが、盗みループできるほど戦闘に余裕ある?って感じなので、よほどの熟練者以外は最終メンバーが揃ってから攻略に挑むのが良いかと思われます。







 以上、考えさせられた点について、でした。







 そして、

総括としては






 やりましょう。もう。セガサターンの伝説的なRPGですから。一生に一回ぐらいやっといてもバチは当たりません。





 自分が気になった点というのは、そこまで毎回毎回ずっと気にさせられるものばかりではないし、人によってはほとんど気にならない程度のものだと思います。

 上記「考えさせられた点」以外でのストレスらしいストレスは僕は少なくとも受けていなかったですね。

 それよりも、主人公ジャスティンやスーちゃんたちの活き活きとしたキャラ造形がとにかく素晴らしいの一言なので、それだけでも一度ぐらいは味わってみてもらいたいです。



 ちなみに、平時は定価4,400円のところ、セール時には半額(2,200円)程度まで値下がりしています。1・2セットで2,200円なので、1本あたり1,100円。セガサターン版の中古を探して遊ぶ労力を考えたら相当お安い。

 STEAM版なら1・2それぞれ単品で購入可能です。まずは1を買って一通り遊んでみてから2を購入してみるのも良いかもしれません。Switch版、STEAM版の他にも、PS4版、xbox版があります。

 値段やセール時の値引き率はどこも似たようなものでしょうし、お好みのプラットフォームでどうぞお求めくださいませ。





 さぁ、今度はグランディアⅡも遊んでみよっと。初めてなんだよな。