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渦の中心で仕事をする

大きな会社に就職した頃

大学を卒業して商社に入社した頃はまだパソコンが無い時代で受注管理の傍ら、当時日本に東京と大阪に2台しかないというIBM社に本体があるレンタルコンピュータに電話のモデムを使ってキーボードとプリンターに接続する方法で様々な業務の自動化に取り組んでいました。

モニターの画面無しで操作するわけですから随分不便な状態でしたし、利用が増えるにつれてレンタル費用も莫大になりました。当時、給料が10万円のころコンピュータのレンタル費用が100万円を超えたのです。

その内に会社でコンピュータ本体を購入して私達のような営業社員の机に端末が置かれてから費用も随分節約できるようになりました。今の様にパソコンの性能が良くなり、価格も安くなって、家でも会社にいるのと変わらない環境で仕事が出来るようになったのは当時では考えられない事でした。あの当時にコロナ禍になっていたら、それこそ社会全体が崩壊していたように思います。

当時、自分の通常業務をコンピュータに置き替える作業は、業務の中身を知っている本人が自分の仕事の一環としてプログラムを組んでいましたので、作業も楽しく業務改善効果は高かったように思います。その内に他部門や関係会社の人達の協力も得て作業時間や費用が大幅に改善された事で仕事のやりがいを感じたものでした。

渦の中心で仕事をする。

自分一人では大した仕事はできません。社内であれば上司、部下、同僚などとまた社外でも仕事に関連する会社の人達と協力して進めていくのが仕事です。

ただし、自分から積極的に仕事を求めて周囲の人達が自然と協力してくれるような状態にしていかなくてはなりません。これが『渦の中心で仕事をする』という事です。下手をすると他の人が渦の中心にいて、自分はその周りを回るだけ、つまり協力させられるだけに終わる場合があります。

海外に居るメンバーも渦に引き込みます

会社の中には『鳴門の渦潮』のようにあっち、こっちに仕事の渦が巻いています。その周囲に漫然と漂っていると、たちまち渦に巻き込まれてしまいます。自分が渦の中心にいて、周囲を巻き込んでいくような仕事の取組みをしなければ、仕事の喜びも醍醐味も知る事はできないでしょう。自ら渦を巻き起こせるような主体的で積極的な人材であるかどうか、これによって仕事の成果は言うに及ばず、人生の成果も大きく左右されると思います。

引き継いだ仕事

今になって考えると当たり前の事ですが、前任者の仕事を引き継ぐ場合、作業の目的を知らずに『こうやるように指導された』という事を主張して、改善に取り組む気持ちを持っていない人は業務に貢献していないように思いました。この姿勢では、時間が経つほど他社との競争に勝てない状況になってしまいます。自分が担当している時にどれだけ前任者の仕事を改善できたかがその人の価値に繋がるのではないか思います。

つまり、地位が新入社員でも中間管理職でも社長でも先輩でも後輩でも仕事に対して自分の理想とか目的意識を持っていないと、組織としての成長を望む事は難しくなり地位が上になるほどその組織に与える与える害毒は大きくなります。その為には誰とも意見を共有できる社風を作らなければなりません。大企業病の克服に努めましょう。

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