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挿絵メイキング63

2016年11月18日

挿絵小説『ラッキーボーイ』のメイキング実況。第12話の4枚目。
ついに本編の挿絵が最後の一枚になりました。

1話につき4枚を描いたので、これで48枚目です。はじめはペンで描いていましたが、ペンでは微妙な濃淡をつけにくいと気づいて、途中から鉛筆に変わりました。

鉛筆ってコスパ最強です。これだけ描いて消耗したのはこんな感じです。薄い方は4Hまであれば十分でした。

そして、作風もギュスターヴ・ドレ風に描こうと決めていたのですが、そんなものは所詮、付け焼き刃なので長続きしませんでした。というかいろいろ表現を試しているうちに、さすがに自分の作風に少しはたどり着いたのではないかと思います。僕の悩みは自分のスタイルがないところだったので、これは描いた甲斐があったところです。
それと同時に、問題も浮き彫りになりました。人物を描くときに、写真を元にするとしないとで、クオリティに差が出るのです。写真を使うとクオリティは上がるのですが、どこかで見たイメージになる恐れがあるのと、ネットで拾った既存の写真を使うと単純にダサい。好きな絵の元ネタを見つけると、自分でもがっかりしますから。
逆に何にも見ないで描くと、上手く描こうとして失敗している感が出すぎる。一つ前の老婆の絵は開き直って描いてやや成功しましたが。
これは解剖学的にデッサンを鍛えるしかない。それと自分のイメージに合った写真を自分で撮るか。まあ、それぐらいやれよという話ですね。

さて、最終の一枚は、皆さん『ラッキーボーイ』に最後までお付き合いいただいてありがとうございました、ごきげんよう。という絵です。

人、雛菊、鳩、背景の四つを組み合わせた構成です。雛菊と鳩は初登場なので試行錯誤でしたが、まあ、一番重要なのは顔ですね。この二重でもぱっちりもしていない目が、全体を通して一番こだわった部分です。
この挿絵メイキングは、あと1回だけ更新します。

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