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『ミュージアムの思想』

読みました。松宮秀治著『ミュージアムの思想』(白水社/2003年刊)。いやぁ、面白かった。書かれている美術館の成り立ちや、歴史的な経緯は初めて知ることばかりでした。しかし、現在の美術を取り巻く構造については、自分が考えていることが、いちいち定義されているようでした。一番印象的だったのは、帝国主義が理念、幻想になったという説明のところでしょうか。その結果の世界に生きている者としては、納得感が半端ないです。もともとサイードの『オリエンタリズム』を読むモチベーションが湧かないので、代わりのものを探していた過程で目に入った本だったので、思わぬ儲けものでした。次は調子に乗って『芸術崇拝の思想』を読みます。

……次回の個展は9月ごろになりそうですが、作品制作に忙しくて、個展のコンセプトが固まりきっていない状態です。果たしてそんなことで良いのか?……。まあ、それを考えるのは、展覧会をする醍醐味なので、放棄はいたしませんが……。

#アートの思考過程


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