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5月ですね。

5月ですね。4月はほんの少しだけ作品のサイズがアップして、P30号を4点ほど描きました。「まあまあのペースやな」と思っていたら、どうやら次回の個展の日程が早くなりそうなので、もはやエンジン全開です。

その影響でFacebookの更新が少なくなっています。最近は、ぼちぼち読書もしていて、直近では村田真佐子、梁瀬薫、岡部あおみ著『マイ・アート』と山本豊津、水野和夫著『コレクションと資本主義』を読みました。『マイ・アート』はコレクターの歴史です。誰かが「アーティストは起業家で、コレクターは投資家」と言っていて、それって納得感のあるたとえですよね。でも実際は、美術史の脚本演出はコレクター(と画商)で、演者がアーティストに近いように思いました。だから美術総体から見たら、通常の美術史は『スクリーン』で『キネマ旬報』や『月刊シナリオ』ではないということです。わかりにくいたとえだ。その美術の総体がアートワールドなのでしょうか。

『コレクションと資本主義』は、なるほどなぁと感心するばかりでした。一つ例をあげれば山本さんが、村上隆も奈良美智も草間弥生も、時代背景からすればみんなマニエリスムではないか、と書いているところです。なるほど。そう考えれば、僕なんて典型的なマニエリストです。一瞬、これで次の個展のテーマは決まり!と思いました。でも、今の時代のアーティストは、僕に限らず、全員がマニエリスムだと言えなくもない。これが見えにくい、時代の制約というものか。本家のマニエリスムもグレコからアルチンボルドまで何でもありですから、一緒にするなと本人たちは思っているはず。歴史的に見たら、次はバロック。ルネサンスとバロックの間のカオス的な状況がマニエリスムだとすると、バロックはもう始まっているかも知れない。バロックはどこだ!…。まあ、時代は回るという前提の話ですが。

とりあえず、勢いで本書の中で紹介されていた『ミュージアムの思想』を、ぼちぼち読むことにします。

#アートの思考過程


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