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『寝ながら学べるニック・ボストロム』

昨日は、京都出町柳のGACCOHで行われた、稲葉振一郎さんの『寝ながら学べるニック・ボストロム』の第2回目の講義に参加しました。今回はポストヒューマン のシミュレーションの話でした。テキストの『スーパーインテリジェンス』よりもわかりやすいという理由で、ボストロムの論文を取り上げて説明していただきました。だから、すっごくわかりやすかったです‼︎

……と、言いたいところでしたが、はじめにいただいた、論文の抜粋とその対訳が書かれた資料のプリントには、見たことの無い数式がズラリ。むむ、これは大変な回に来てしまった、という絶望感しかそこにはありません。周りを見ればみなさん熱心に、資料に目を通していらっしゃる。僕も目を通しますが、ほぼ通しているフリをしているだけで、内容の理解はほぼゼロ。静まり返った部屋の中には「みんなわかって読んでる?」という、無言の牽制と重苦しい緊張感が漂っています。もはや、この稀に見る絶望感を、逆にエンジョイするしかありません。そして、厳かに稲葉さんのレクチャーが始まりました……。

結局、丁寧な説明で、ぼんやりですが、霧が晴れて行くように内容を理解しました。まあ、怠けてテキストを読んでいない方がどうかしてますよね。たぶん大学院生とかなら、え、何が難しいの?って感じでしょうか。でも、これから『スーパーインテリジェンス』を読む参考には確実になったと信じて疑いません。

いやぁ、いつもは講座が終わったら、すぐに感想を書くのですけれど、こりゃ書けないなぁと一度あきらめ、一晩寝て、以上のような内容の無い感想を書いた次第です。でも、全く想像もしたことのない世界に触れて、無い知力を全力で振り絞って考えるのは爽快でした。とりあえず、第三回までに読もう『スーパーインテリジェンス』。

それと、先日読んで、大変心を動かされた『社会学入門』の感想を、著者稲葉さんに直接伝えられたので、嬉しかったです。あれは学部生用の講義をもとに出来た本ですが、大学院生や社会人から反応が良いらしいです。やっぱり、何か具体的な課題を持っている人の方が刺さる内容なんですね。大学入ってすぐの人の中に、近代とどう向き合うか悩んでいる人はいたら、それはそれでどうかと思いますよね。もっと青春を謳歌した方がいい。

#アートの思考過程

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