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何もない日を念密に書く日記

4月18日火曜日。週の始まりの次の日。昨日が一日中外出で、今日は一日中事務処理。

昨日は特殊な現場で、紙幣と硬貨を大量に仕入れ、店舗やATM用に仕分けて送る作業場での空調機工事の立会だった。

4日間作業があり、初日は発注会社、元請、委託、工事業者全員で立会をした。

元請の私と、委託は作業するわけではないのでただ居るだけになる。建前上安全管理や連絡伝達、意思決定するが、正直に言って責任上いるにすぎない。簡単に言えば中抜きなのだろうけど、中抜きには中抜きなりに存在理由があるものだ。

正直一日中の立会は他の自分の仕事が進まないので、しんどい。
発注者が勘違いで、委託の方は午前中までで帰るんでしたっけ?と聞くと、そんな予定じゃないのにそうです!と言って帰ってしまった。こっそり「へへ悪いね」と言ってきたので、今度貸返してくださいねと言った。

空調のフィルターには紙幣や硬貨が粉末となって付着している。

入社してすぐの時、同じ現場の作業立会をしたことがあった。その時に少し話をした職人が、自分のことを覚えており声をかけてくれた。3年前の数時間の出来事で、思い出すことも無かったのに、ふとしたきっかけで記憶が引き出される。

以前工事した空調の効きが悪いとの事で、室外機を確認してみると全く動作していなかった。フィルターの湿り具合から、数ヶ月は送風のみになっていたと推測。
電源を落としたりしていると突然元通りに動作し始めた。

膨大な知識現場経験のある職人でも、原因はわからなかった。それを依頼主に伝えたが、高いお金を払い頼んでいるのだから、原因を究明してほしいと言う。

無知でもお金を払っていれば、高度な能力を持った者を従わせることができる。1万通りの中から出した回答に対し、0か1くらいの選択肢でしか想像できない。職人はとても困る。それを10くらいまで増やしてあげるのが私の仕事かもしれない。

今日は事務所で契約書を大量に作った。その間にも次から次へと連絡が入る。

「先日連絡した資料、今日中にもらえますか」とメールが入っていた。事務の人に、進捗どうなってるか聞いた。
事務「本社に頼んでいるけど、回答がない」
私「以前から頼んでいて、期限も決まっていたことだから、確認してほしい」
事務「本社の人に聞きづらくて。代わりに聞いてもらっていいですか」
私「請求とか事務に関わるところだから最後まで確認してもらえますか。お客様には今日出せないと謝っておくので」
事務「でもー、」

結局本社に確認したのかわからない。私は顧客から対応の悪い担当として見られるのだろう。

もう一つ。前任が製品4個の工事を3個の金額で受注し、その処理を私がする事になった。このままだと全く利益がないので、先方に注文取消をお願いするか、委託金額を下げる2択だった。

私「今こう言う状況なんですけど」
委託先「あー うちに値下げしろって事でしょー」
私「違いますって。少しでも余力あれば協力してもらって、その金額で頭下げますから」
委託先「わかった。調整してみるよ、貸しね」
私「いやいや、昨日帰った分あるじゃないすか」
委託先「お客さんが帰っていいって言うからさ じゃあこれで貸し借り無しで」

これでなんとか収まることになった。

電話越しで笑い合う感覚は、全時代的な物なのだろうか。こう言う関係性になると、非常に仕事が進めやすくなる。

他にも事件と呼べることが3つくらいあったが、長いので終わりにする。

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