1st EP「untransparent」を公開することにしたわけ。
2018年の12月からクラウドファンディング始め、約半年かけて完成させた
最初のEP「untransparent」を、リリースしてからから2年。
この度、各種サブスク・ストリーミングサイトでも配信することを決めました。
この2年間、自分の内面や、世界との関わり方、音楽との関わり方に大きな変化がありました。
ライナーノーツの代わりに、今思うことを記そうと思います。
「untransparent」が完成してから今日まで
自主制作アルバムというと、全てセルフプロデュースで作ったというポジティブな面ももちろんありますが
どこにも所属することができないアマチュアというネガティブなイメージもついて回るのが、事実としてあったと思います。
皮肉にもコロナが、SNSや様々なオンラインツールに対する、音楽活動の媒体としてのポテンシャル、またその認識を急速に速め、 個人の音楽家の可能性を広げた事実はある気がします。
しかし、2年前の時点では、やはりメジャーから“曲を出す=成功”という価値観・概念は、自称”下積み”のミュージシャンの間で拭えないものがありました。
まさにそんな下積み真っ最中だった僕は、2019年6月、ありがたいご縁により、地元福岡の音楽スクールで教鞭を執ることになり
足掛け6年ほど住んだ東京から一旦地元に帰りました。
当時、3年間ぐらい両親と会っていなかった(というのも音楽を生業にすると決めてから「何かを成し遂げるまでは帰らない」 と自らに誓っていたから)僕は、地元に帰ることに胸を張れる心境ではありませんでした。
実際、周りにもあまり報告せず地元に帰りました。
金銭的・精神的に、不安や限界を抱えていた東京でのアルバイト生活とは違い、それら全てが安定した状態で、6年ぶりに家族と過ごす日々はとても心地の良いものでした。
アレルギーゆえ苦手意識のあった実家の猫とも信頼関係を築けました。
仕事においても、才能に恵まれる生徒たちにキラキラした眼差しを向けられ、「先生!先生!」と声をかけてもらえる日々は何にも代え難い幸せな時間だったと思います。
それでも僕はどこか満たされない感情を抱いていました。
1年後、契約を延長することは希望せず、東京に戻ることにしました。
したいことが具体的に決まっているわけでもなく、”何か”を求めて東京に戻ってきました。
ちょうどそんな時期、友人に声をかけられYouTubeを始めました。
音楽を、プレーヤーではなく、音楽ファン向けに解説するチャンネルです。
https://www.youtube.com/channel/UC3Q2h5ev5v6boyOOgjDsmkg
これが本当に大きな転機で、始めてから常に...
今も尚ずっと、新たな出会いや新たな視点、価値観を得続ける毎日です。
まだまだ駆け出しではありますが、少しずつ登録者も増え
やりがいと共に、自信にもつながっています。
「untransparent」制作にあたった背景
話を元に戻しますが...
アルバムを作った時の感情を思い出すと
「世に出したい作品があるから一枚にまとめる。」
というわけではなく
「ミュージシャンとして活動しているんだから、何か形に残さなきゃ。」
という使命感とも焦燥感とも呼べる感情によって動いていたように思います。
そして、そんなヘンテコな想いでも、共感や応援をしてくれた多くの人に、クラウドファンディングという形でご支援をいただくことができました。
あの時手助けしてくれた一人一人に対する感謝の気持ちは、一瞬たりとも薄れたことはありません。
全力を尽くして制作にあたりました。
だからこそと言ってもいいのかもしれません。
「一人でも多くの人に聴いてほしい」
というよりも
「応援してくれている人に聞いてほしい」
という思いが強く、ストリーミングでの配信はしないことに決めました。
というのが、これまでの僕の言い訳です。
単純に世に出すのが怖かったんだと思います。
僕のパーソナルな部分を知って応援してくれる人以外に作品を聞かれて、批評を浴びることに恐れていました。
胸を張って産んだ曲なのに、怖かったんです。
人に音楽を教える立場を経験して、
仲間と共に評価される立場を経験して
違うなと思いました。
100の批判を浴びたとしても、
たとえ僕の目に留まる形でなくても
自分の音楽を聴いて、救われる人が1人でもいるのなら
その可能性があるのなら
作ったものを世に出すことにしよう。
ある日、ふとそう思ったんです。
今
CDが完成してから2年の月日が経っています。
僕は当時から成長しているし、今同じことをするなら、もっと良いものを作る自信もあります。
だからです。
だからこそ「untransparent」を公開します。
何もかも「untransparent=不透明」だったあの時の自分を忘れず
常に、今の自分に胸をはって今後も歩んでいくために。
作品情報
各種サブスク:https://linkco.re/9GBmE4gs
01. Poker Face
02. Colour Dance
03. As Time Goes By
※ロックアルバムです。爆音で聞いてください。
※残りわずかではありますが、CDもございます。( ¥1,500/ 枚)
=2021.6.1. 追記=
※ご購入をご希望の場合はuntransparent.order@gmail.comまで
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