2022年9月第1週目

先週もお疲れ様でした。

今日は「なぜFAXを廃止した方がいいのか?」について。
なぜこのテーマにしたかというと、この質問に対する答えがDXへの理解度のリトマス紙だと言っても過言ではないと思うからです。

なぜFAXを廃止した方がいいのか?
答えから言うと、「FAXを使うことでデータが一元管理されなくなるから」です。
FAXのデータが都度クラウド上の(R)DBに保存されていたら別ですが、そうでない限り、FAXや紙はDXにとっては悪者なのです。

同じプログラマーなら理解してもらえると思いますが、あなたが現場改善を任されているプログラマーだとしたら、FAXや紙で大事なデータのやりとりがされている現場を見たとき、その管理手法を他のものに代替できないかを一番最初に着手すると思います。
FAX(複合機)のインターフェイスがどれだけ便利であっても、それ以上にデータの一元管理は最優先されるべきことだからです。

なぜそんなにデータの管理が大事なのか?
データがなければ、プログラムを書くことができないからです。
プログラムを書くことができないということは、コンピューターに仕事を任せることができないということです。
つまり、人力の仕事が発生する余地を作ってしまいます。

データがしっかり管理されていれば、人力でやっていた仕事をコンピューターに移譲することができます。
RDBであればIDがついているので、データテーブルごとのリレーションを結合できたり、タイムスタンプがあるのでそのデータがいつ処理されたのかなどもすぐに把握することができます。
最近ではBIツールなどで容易に集計や分析をすることができますし、CRMやMAツールなどと連携して顧客に自動で営業をかけることもできます。

ここまでであればFAX側の機能でもできるかもしれません。
でも、プログラミングなら、そのデータベースを元に自分たちの望む機能(関数)を作ることができます。
例えば、「3日以内に連絡をくれたお客さんに対して会社資料を自動送信するプログラム」とか、「悪意のある文言が入った送り主を自動でブロックするプログラム」とか。
もちろんその機能をAPIにして、他のアプリケーションと連携することもできます。
こうした自動化プログラムの集合や連携が積もり積もって、気づいたら生産性の大きな向上につながっているのです。
その第一歩はデータの一元管理からはじまります。
だからこそ、データが失われやすいFAXや紙は廃止しなければならないのです

繰り返しになりますが、コンピューターの能力を最大限活かすには、まずはデータがしっかり管理されていないことには始まりません。
うちのチームはこういったことを心がけてオペレーションを作っていますので、この前提は理解していると思います。
でも、世間的には手前のインターフェースの善し悪しの次元で脱FAXを語っていることが多いような気がして、一元管理することの膨大なメリットを理解していないような雰囲気に対しての危機感が募り、書かせてもらいました。


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