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中国の学生、サラリーマンの悲劇

 コロナ後、中国の就職事情は益々厳しくなってきた。大学を卒業しても仕事がない。多くの親は騙されたと怒っている。これまでは、大学を卒業さえすれば、都市部で就職ができ、都会人になれる。明るい人生が待っている、人生がうまく行くと信じていた。今現在、一部の人は宅配などの低収入を受け入れた。一部の人は寝そべり、家に引きこもっている。大学を卒業して、夢をかなえられるのはほんの一握り。

 中国の大学卒業者は1200万人を超える規模、これが2034年まで続く。それ以降急速に減少する。今の中国には卒業生に提供できる仕事がないし、仕事は減少している。

 中国では、大学に行き卒業するまで莫大なお金をかけている。だから、卒業後にそれに見合う、儲かる仕事が必要。宅配などもってのほか。安定して、土日は休み、普通の収入がある仕事でないとダメ。つまり、ほとんどの家は元が取れていない。

 大学院卒の人はもっと悲惨、仕事はほとんどない。最も可哀想なのは、留学生。留学費用は100~200万元、学歴がある。しかし帰国後仕事はないか、就職できても収入は少ない。これからは留学する人も少なくなると思われる。留学費用が高い、帰ってきても能力を発揮できる仕事がない。(元がとれない)

 現状、困っているのは学生だけではない。多くの都市のホワイトカラー族は失業・減収で困っている。月2日だけの休みで仕事して、月収4000元程度の収入となっている。これでは住宅ローン、自動車ローンの支払いはできない。また、最近、野菜の価格が高騰。ガス・電気・水道料金も値上がり。現在電気代が高く、EVの充電費用とガソリン車のガソリン代とほとんど変わらない。(ガソリン代の半分以上は税金)

 中国では、借金・受託ローンの滞納によりブラックリストに登録される。そうなると、口座にある金の流れを監視、制限される。飛行機・高速鉄道のチケットも買えない。そのブラックリストに入っている人の数は以下。

2020年3月 575万人                   2021年3月 640万人

2022年2月 720万人   7月 752万人

2023年6月 823万人                  2024年1月 863万人

 これを見て、中国経済は回復していると言えるのでしょうか。やはり、海外からも指摘されました。そこで政府がやったこと。       2024年1月末 861万人 5月末 836.5万人           なんと1月末から減少しているのです。これは数字を捏造したのではありません。もちろん、経済が回復したのでもありません。例の手を使ったのです。借金の返済で、8000元/月の返済を利息だけの返済にして2000元/月とする。これならば支払える。つまりブラックリストから解放。

 このような状況であり、犯罪率は上昇している。今年前半、検察庁が提訴した容疑者の数は36.7万人、同期比16.1%増。刑事事件の受理件数は78.8万件、同期比8.47%増。懲役5年以上5.8万人、懲役3年未満68.6万人。去年逮捕した容疑者72.6万人、22年より47%増。民事と刑事の合計で有罪判決された人166万人。これは、その年に生まれた新生児の1/5、つまり5人に1人は犯罪者。

ここで面白いデータがありました。

 2012年、刑務所の数は618個、収容者は164万人。習近平が登場して犯罪者が急増。刑務所が足りなくなった。現在、刑務所の数2700個、収容されている人は約300万人(安易に釈放している)。刑務所は更に増築中。

経済の悪化で生活ができない人が増える。しかし、社会には助ける体制、組織がない。この状態で人格がおかしくなる。精神的にもおかしくなる。これは社会の治安が悪くなり、危険

 https://youtu.be/lVXnnIwdHoA?si=2KvjJl0GWz76IdmGこれに対し、人民日報は、平和な社会を守ること、みんなの努力が必要。いつでも落ち着いて話して、解決する事。

ネット民は反論:未完成住宅の問題、株式市場、水道・電気・ガスのメーターの問題には触れない。電動自転車の没収、教授のセクハラ問題、石油燃料入り食用油の問題、ワクチンなど問題が多すぎ、どれも解決していない。


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