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僕たちの景色 7 (連続

それからしばらく、我が家は
にぎやかになった。

ジンは朋明(すぐに通称トモ、になる)
と同時に、自分の彼女もつれてくるように
なった。

ジンの彼女は、伊都(イト)という
18才の大学生だった。

「年とってからの2才違いは
たいしたことないけど、自分ら若いから
すごい違うやろ?」

高校生のジンと大学生の伊都は
しかし、年の差を感じさせないどころが
大人びたジンの方が年上に思えた。

「イトは、俊さんの大学の後輩やで」

ジンにそう言われて、大いに
話が盛り上がった。

「へー、何学部なん?」

「経済です」

我が母校は、文系では経済が一番
強い。

「すごいな、女の子少ないやろ?
お姫様状態ちゃうか?」

「最近は、男子も女性化してるから
全然違和感ないです。
俊さんは、何学部だったんですか?」

「僕は商学部。
まぁ、大昔の話やけどな。
中芝とか、まだあるの?」

「ありますよー、うちの大学、
あれが売りじゃないですか」

伊都という子は、見た目は子供っぽかったが
中身はしっかりしていた。
いわゆる美人、というわけでは
なかったが、ある種の人にはウケる
マニアックな個性みたいなものがあった。

「でも、ジンがね~、
こんな可愛い彼女連れてくるなんて」

一番喜んだのは、亜矢かもしれない。
アキラがらみでない、唯一の女同士、
そんな気軽さがあったのかもしれない。

僕たちの前で、朋明は、ジンの従弟と
いうことになっていたが、
複雑な事情を伊都は知っている、と
あとで、ジンに聞かされた。

僕は、ジンたちの出会いが気になり
尋ねた。

「彼女とは、どこで出会ったんよ」

僕の質問に、ジンは
フンッと鼻をならした。

「合法な場所だから気にすんな」

全く、アキラそっくりである。

                 続


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