会社を辞めて１ヶ月ゆるふわで暮らすと何が起こるのか、何が起こらないのか

最終出社的なものは今月の頭だったのだけど、有給が余っていたのでキリよく10月末まで籍を置かせていただいてました。そうしてパソコンを返却してきたのが今日です。ヒカリエのトイレは素敵でした。はじめる会社の具体的なイメージなしでやめるのって今考えてもなかなか無茶だったという振り返りなので、皆様は真似しないほうがいいと思います。

なお「会社辞めると２週間くらいでやることなくなるよ」と言われましたが案外なくならず、もう１ヶ月経っちゃったよという気持ちです。

１週目：死にそうになる

眠れない、食欲もない、憂鬱だ、みたいな感じでいきなり死の恐怖です。今考えてみれば忙しい時期が終わって休むと気が抜けて体調が悪くなるアレの一種で、ただ「いよいよ会社辞めちゃったよ！」という不安と急に人に会わなくなって話さなくなった喪失感が渦巻いてたのがこの辺となります。

結局やることが見えてないのが不安の要因と考えて、とりあえず何をしようかを書き出したり、人との接点を求め夜はモンハンに没頭したりしはじめます（なおモンハンはこの先もずっとやります）。

２週目：コインスペースに通い出す

渋谷には１日いてもwifi使い放題ジュース飲み放題のコインスペース（http://coinspace.jp/）があります。家に一人でいてもろくなことがないと思い、２週目からはここでRailsのコードを書き始めるようになりました。教材はもちろんRailsチュートリアル（http://railstutorial.jp/）。終える頃にはプログラミング楽しいなと思える感覚に。また、唐突に会社を辞めたので、幸いにも「飲ませろ」というお誘いが増え、２週間くらいずっと夜誰かと飲んでるような日々でもありました。人と絡むUUが当社比1000%の感覚です。

広告：コインスペースではE☆エブリスタの漫画が読めちゃうぞ。みんなも奴隷になれ

３週目：まともに会社を作る手続きを始める

自分でサービスを作れるイメージがなんとなく湧いたところで起業の手続きを始めました。教材（？）はもちろんグニャラくんの「インターネットを活用した、ひきこもりのための株式会社の創り方」（http://d.hatena.ne.jp/tasukuchan/20100506/the_way_to_wktk_inc_for_hikky）

前々職の先輩が運営されている株式会社ZIZO（http://zizo.ne.jp/）の東京支社に間借りしつつ、税理士さんとお話ししたり登記のためのコワーキングスペースを探し始めます。合わせて、結局自分は何ができるんだろうと考え始めたのもこのころです。フリーのWeb/Appディレクターってどんなシーンで必要になるんだとか、UIの人としてなのかプランナーとしてなのかとか。

受託しつつ軽いサービスをちょこちょこ作るか、くらいのイメージしかなくてまだまだゆるふわでした。

４週目：エンジニアリングに没頭する

Railsチュートリアルを終えて、作りたいもののGemを取り込んで動かす->Railsのバージョン違いの差分に対応しないと動かない->１日中不具合対応して潰れる、みたいな日々でした。言われたことを写経して理解して、というフェーズから、Stack Overflow（http://stackoverflow.com/）と仲良くなって「これ結局こういう書き方じゃないと動かないんじゃない？」と予想を立てる->外れる…動く、みたいなサイクルをぐるぐると。

この週は前職や前々職の人から相談される案件がちょこちょこあったので、いろいろな案件のコンサルみたいなことをしていた気がします。

５週目：やりたい事業が決まる

受託しつつ一発ネタみたいなサービスを作ってても先がないなと考えたり、自分がこれまでの中で結局何が欲しいのか、欲しかったのか、メインのユーザの気持ちど真ん中のもがあるのかなと考えたりするうちに、作りたいサービスの方向性が頭の中でまとまってきました。まとまってきたというか、ある日急に来たというか。

考え事を始めると無意識にずっと考えていて急にお風呂の中でまとまる、みたいなことをよく聞きますが、まさにそんな感じで。となると、一人で粛々とやってる場合ではなく、ちゃんとしたプロのエンジニアやデザイナーの力を借りなきゃなと思うようになりました。このサービスでメシを食うぞと。

で、結局何が起こったのか？

とにかく人と話すようになり、人を紹介してもらえるようになりました。また、人を素直に頼れるようになりました。

お久しぶりの人も、しょっちゅう会ってたような人も。「ディレクターひとりで何すんの？」といろんな人に聞かれるうちに静かなプレッシャーが溜まり追い込まれて考えられるようになるとか、コード書いててもこれでメシを食うんだと言う気持ちになれたので諦めが悪くなれたりとか。

すごいエンジェルがいきなり降りてきて１億円投資してくれるような事件は当然起こらないけど、自分の周りには思ってたよりもたくさんの人がいるし、そう簡単には死なない感が得られました。売り上げなんてまだないけれど、頼れる人がいるのはすごく貴重なことで、ありがたいことだと。

来月登記が終わってからはいよいよ新会社で、自分のサービスを作りながら開発費を受託で稼ぐ日々が始まりますが、１週目みたいな憂鬱感はありません。わが故郷郡山出身のアイドル、えいたそは言いました。

だいじょうぶ！みんながいるし、仲間だもん！と。

そんなわけで、今もデザイナーやエンジニアの方を粛々と紹介いただいたりする日々ですが、もし周りに業務委託で動けるフリーの方がいらっしゃったらご紹介いただけると助かります。また、ディレクターとしてのお仕事もぜひぜひ。情報設計関連だけじゃなくて、体制とか、講習とか、情報誌作ったりとかも行けますよ。

…なお、１ヶ月経っても変わらないのはモンハンをやる時間です。息抜きは大事です。当方チャージアックス。G2なう。