見出し画像

今日もポルシェは要らないな

ポルシェは素晴らしい車である
なぜなら、皆、素晴らしいというからだ
聞いた話によると、レースに出た後、そのままスーパーにも行けてしまう車はポルシェだけらしい

レースに出た後スーパーに行く
とても充実した1日のように聞こえる
ゴルゴ13に2キロ先に停泊しているボートまで泳いで行き、そこで依頼人から依頼を受けた上に依頼人とsexし、また2キロ泳いで戻っていく、という回があった
どんな依頼だったかは覚えていないが、己の体力をフルに使った依頼の受け方だと羨ましくなった
ゴルゴ13は紙の中の人なので、それを真似ようとするとさまざまな弊害にぶつかるが、ポルシェは触ることができる現実世界のプロダクトである
ポルシェでレースに出た後、そのポルシェでスーパーに行けば、ゴルゴ13のような充実感を得られるかもしれない

しかし実際の自分は極めて安全運転である
高速道路で追越車線を走ることは、年に五分程度であろう
そんな自分は当然、車のレースなどに出るはずがない
しかも自宅からスーパーは遊歩道で繋がっているので、自転車で行くのが快適だ

よってポルシェは要らないのだが、要らないのに欲しいと感じている
考えてみると、これは物凄いことである
要らないものをなぜ欲しがるのか
この問いを問うた時、それまで見えなかったものが見えてきた
それは変身モノのヒーローが変身する時に唱える呪文のように、この問いを問うと、世界と自分が一変する

このエッセイでは、
要らないものを欲しがらせているのは何か?
要らない物を要らないと気づくためにどうしたらいいのか?
要らない物を捨てるためにはどういう心持ちになればいいのか?
そんなことを考えていきたい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?