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腎臓の構造と機能


腎臓とは

 腎臓[1]は、へその下の腹部に左右2つ存在する臓器です。1つの重さは約150gで、縦約12cm、幅約6cm、厚さ約3cmです。主な役割は、血液中の老廃物をろ過し、尿(おしっこ)を作ることです。

腎臓の断面(片方の腎臓)[参考資料(2)]
糸球体とボウバンのう[参考資料(3)]

 1つの腎臓には糸球体(毛細血管でできたフィルター)が約100万存在し(2つで200万個)一日あたり約90Lの血液をろ過します。血圧により腎動脈から送られてきた血液が、水と溶質に分離されます。この際、血球細胞やタンパク質は通過せず、腎静脈に戻ります。
 ろ過された溶液から、体に必要なイオン(Na+、K+、Ca2+)、アミノ酸、水が再吸収されます。再吸収されない老廃物(クレアチン、アンモニア、尿素など)と水素イオンが尿となります[4,5,6]。なお、尿の約95%は水で、5%が老廃物です[5]。

腎臓のメンテナンス

 睡眠、運動(筋トレ、ウーキング)、腹式呼吸で腎臓の毛細血管をいきいきさせることができるそうです。

腎臓<上>40代から死滅が始まる毛細血管を蘇らせる睡眠法|日刊ゲンダイヘルスケア (nikkan-gendai.com)
腎臓<下>毛細血管を蘇らせる4つの筋トレとウオーキング|日刊ゲンダイヘルスケア (nikkan-gendai.com)

おわりに

 人の臓器は長期間機能し続けるすばらしい器官です。家電製品や乗り物など人工物は、80年間メンテナンスを施さずに使い続けることはできません。長期間使用するものは、定期的な点検と整備が必要不可欠です。人間も同様に、人間ドックで健康状態を確認し、異常がある場合は適切な治療を受けることが重要です。このように、検診と治療は生命を維持する上で極めて重要な役割を果たします。

 話題を変えて、人体内に2つずつ存在する臓器について考えてみましょう。大脳の右脳と左脳は役割分担しているため除外すると、肺、腎臓、卵巣(女性)、睾丸(男性)がそれに当てはまります。この2重化は、一方が故障しても他方で機能を維持できるようにする賢明な仕組みだと理解できます。一方、2重化されていない臓器は、2重化された臓器よりも故障しにくい頑丈な設計(またはつくり)になっていると考えられます。ただし、2重化されていない臓器が故障すると、その機能は完全に失われてしまうリスクがあります。そのリスクを低減するため、人工物ではリスクに応じて多重化が不可欠です。しかし人体は、最終的にはそのリスクを受け入れ機能を失う運命にあると感じられます。まさに心臓が1つしかないことがそれを物語っています。心臓が2つあった場合、それらを制御することは複雑で非常に難しいと思います。

参考資料

[1]腎臓 - Wikipedia
[2]看護師国試対策|人体へ微生物の侵入を防ぐ、粘膜の防御力 (nurse-senka.com)
[3]糸球体 - Wikipedia
[4]尿の生成 (visiblebody.com)

[5]腎臓の濾過・分泌・再吸収 (anma-massage.jp)

[6]http://www.kumamoto-physiology.jp/pdf/2011/jinzou3-boukou.pdf

変更履歴

Rev.1 2024.4.29  初版

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