【CAP高等学院代表・佐藤裕幸の教育への情熱と挫折⑩】
こんにちは.通信制サポート校・CAP高等学院の佐藤です.
結構久々の投稿になります.
現在,9月入学の生徒募集のために様々な取り組みを始めています.CAP高等学院は,通信制・鹿島学園山北高校のサポート校として2020年の4月に開設しました.ミッションは「高校生と社会の間にある(と勝手に思われている)様々な垣根を壊し,新しい学びのインフラを構築,高校生と社会をつなぐサポート校になる」です。そのためには,CAP生が高校卒業に必要な単位を最速・最適に取得して,そうすることで生じた有効な時間を自分がしたいことに没頭できるようになれることを目指します.
そこで,代表・佐藤がどのような想いで通信制高校サポート校を立ち上げたのかを思いのまま書いていきたいと思います.今回が10回目です.(なお,ここに記載される内容は,CAP高等学院のFacebook にも投稿されています)
無事に企業見学会も終了し,参加した生徒たちからも好評であった.また,参加した生徒の保護者からもお礼の連絡をいただき,企画としては概ね成功だったと実感していた.
見学会翌日,校長を含む管理職に報告書を提出.校長からも「これからもいろいろ面白い企画を考えて,提案して欲しい.」と言われ,探究学習に繋がる一つの大きな流れができたとも思っていた.
しかし...
翌日,ある管理職から「佐藤先生,今回のような企画を講習期間中にはやらないで欲しいの.」と言われた.
「えっ,○○先生にも企画書を提出し,校長まで全て許可を取って行ったことなのに,何故企画終了後にそのような話が出てくるのでしょうか?」
「みんながそういう企画を勝手にやるのはおかしいって言っているのよ.講習期間中に授業潰してまですることじゃないって.」
「ですから,そのことも含めて企画書を提出して許可を取っているのに,どうしてそういう話になるのですか?って言うか,そもそも皆さんって全員が言ったと言うことですか?」
「いや,△△先生から昨日言われて...」
「たった一人の先生から出たことを“みんな”というのはおかしくないですか?そもそも課外は“課外”ですよね.課外が何故強制されなくてはいけないのかも意味がわからないし,部活という“課外”で生徒も教員も講習に出ないのは認められて,このような活動は認められないというのはおかしいとは思いませんか?」
「でも講習は大事でしょ?」
「大事じゃないなんて言ってませんよ.生徒の選択の幅があることがどうして悪いのかが理解できません.そして,たった一人の声の大きい先生の意見を“みんな”ということが納得できません.」
学校から与えられたものを従順にやることを教員にも生徒にも求めている環境にかなり疑問を持つことになった.
4月になり,担任をしているクラスは受験生になった.早めに三者面談を行うなどしていたため,かなり担任業務が忙しくなってきた.また,この年から校務のICT化促進のため,校務システムが導入され,ICT推進委員としての仕事,さらには探究学習の試験的導入のための推進委員にも加わることとなり,忙殺される日々が続くようになった.業務をすることだけに時間が取られるようになり,明らかに思考停止し始めている自分自身に苛立ちを覚えるようになっていた.
そんな時,知り合いのFacebookの記事を見て,新たなチャレンジの機会を得ることになる.
前の年度にも縁があって、経済産業省実証事業「未来の教室」に参加させてもらう機会を得た.全国の様々な高校で“孤軍奮闘”されている先生方が,所属している学校の様々な問題を語り,その解決策を共有し,所属の学校を少しずつ変えていくという試みがなされ,最終発表の場として,前勤務校が選ばれた.前勤務校で行われたワークショップでは,同僚が現状を変えたいという意思が見え隠れし,実のあるワークショップになったかのように思われた.しかし,その後のモチベーションが維持できず,結果的に成果を生かせないこととなってしまった.
「未来の教室」には,いくつかの企画がプレゼンされており,Facebookで見た記事は,その別な企画に関するものであった.私は参加することを決意し申し込んだ.それが“HeroMakers”との出会いである.
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