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全日本笹山さんを酔い潰そうじゃない会 協会(2)  国分本場所

2003.02.23 解説 加賀美牛親方

■第四回国分本場所 於:蔵前酷技館


■2022年追記:この時は所謂”平成の大合併”前で、蔵の所在地が国分市だった頃です。

2005年11月7日に、国分市は姶良郡溝辺町・横川町・牧園町・霧島町・隼人町・福山町の6町と合併して、霧島市となりました。鹿児島県内で、鹿児島市に次いで2番目の人口を有しています。

会場となった料飲店『りんりき』さんはお店が移転して営業されてますが、現在は一時休業中となっているようです。焼酎バー『ブルートレイン』さんは検索したところお店の所在が判りませんでした。



『笹酔会』ファンの皆様、こんにちは。

通算4場所目、鹿児島県国分市の蔵前酷技館では2場所目となります、『笹山さんを酔い潰そうじゃない会』の時間がやってまいりました。

ここで今日の取組の解説をしていただくのは、お馴染み、元序の口・牛蔵丸の加賀美牛親方です。親方、どうぞよろしくお願いいたします。

加賀美牛:ごっつあんです。よろしくお願いします。

というわけで今場所の番付ですが、まず東から。不動の正横綱と言える笹山関に加えて、関脇・渡邊関の初土俵が大変注目されますが。

加賀美牛:ええ・・・そうですね。渡邊関は宮崎県出身で『萬年』部屋所属ですが、酒量は関脇クラスとは言っても、なかなかの飲み巧者です。年齢的には若いですが、マイペースで闘える力士と言えますね。

第四回国分本場所 番付表

次に西ですが。前回に引き続いて地元出身のあぷぅ大海関、さらに大関で協会会長でもある江戸川部屋・こば乃山関の国分本場所での初土俵とは、これまた気になる顔ぶれですね。

加賀美牛:あの・・・あぷぅ大海関は実力派としてその酒量に定評はありますから、今場所も期待できます。こば乃山関については、これまで笹山関との対戦成績は2敗と黒星が先行してますが、やはりここ一番には強い、底力のある力士です。横綱も気を抜けない相手と言えますね。

続いて、前回の場所ではがぶり飲みで開始早々から土俵を割った牛乃灘関が序二段に、そして・・・あの付き人だった「Fくん」が入幕してF青龍関にという番付になっていますが・・・。

加賀美牛:先場所での牛乃灘関は、立会当初からがぶり飲みという拙攻で、すぐに土が付きましたが、今回はその失敗を反省して慎重な飲み口で臨んで欲しいですねぇ。F青龍関も今回付き人から昇進して正式に入幕したようです。体力的に今一歩の状態ですので、冷静な取組が望まれますね。

今日の行司は、国分市・居酒屋『りんりき』の大将、山盛伊之助さん(嘘)です。

というわけで、渡邊関の出場で「蔵元さんを酔い潰そうじゃない会」的な場所となった今回の『笹酔会』国分本場所ですが。

それでは、取り組みをご覧いただきましょう。

では時間一杯です。

左から笹山関、あぷぅ大海関、渡邊関、F青龍関と各力士の土俵入りですが・・・おっと、こば乃山関の姿が見えませんね。どうしたんでしょう?

加賀美牛:あの・・・こば乃山関はちょっと土俵入りが遅れていると協会から連絡が入ってますねぇ。

今後の取組への影響は?

加賀美牛:各力士のペース配分が大きく狂う可能性があります。

とにかく東の両力士、なかなかの美丈夫、二枚目揃いと申し上げていいでしょう。

牛乃灘関ですが、『国分』『いも麹芋』の徳利を前にして“待った”が掛かりましたが、これは?

加賀美牛:ロックで行くか、お湯割りで行くか、攻めを悩んでいるようですなぁ。

どうしてでしょう?

加賀美牛:こば乃山関の土俵入りが遅れてる分の間合いでしょう。ロックだとまたがぶり飲みで土俵を割ることになります。

笹山関と牛乃灘関が見合ってます、見合ってます。吐くきょ酔い、残ったっ!

加賀美牛:笹山関のFINEなSMILEですが、それにしても、両者よく似てますね。

はい、確かに。なにか新しい部屋を創設するという話も・・・。

加賀美牛:“双子山部屋”を新たに創るという噂も流れているようです。

お。あぷぅ大海関が見慣れない瓶を手にしていますが、あれは?

加賀美牛:萬年部屋の新兵器『無濾過・萬年』ですね。

あぷぅ大海関は、もう酔いが回ったか?

加賀美牛:いや、まだまだ気合い充分でしょう。ふだんのダイヤメ稽古の量が違いますから。

新入幕のF青龍関ですが、今日はどのような飲み口で土俵に臨むんでしょうか?

加賀美牛:体を壊さないように・・・と願うだけです。

牛乃灘関は猛然と「いも麹芋」ロックで張り手の連続技に出ましたが!(@_@;)

加賀美牛:あら・・・(>_<) こば乃山関の土俵入りが待ちきれないようです。

おっと!ここで、

こば乃山関が土俵入り

してきました!!

ん? 振り上げた手から蒔いているのは、塩? 塩では無いようですが?

加賀美牛:“砂糖”ですね。塩は蒔きません。

さすが『笹酔会』協会、厳格なルールです。

こば乃山関の登場でさらに土俵が白熱化してきました。笹山関、渡邊関にとって、強敵現るというわけですが、場所の今後の展開としてはどうでしょう?

加賀美牛:勝負が見えないですねぇ。先行して飲んでいる笹山関ですが、まさに一糸乱れぬという飲み口ですし、渡邊関も自分のペースをしっかりと守ってます。

勝敗の行方はいまだ混沌としていますね。

さて、牛乃灘関ですが、ちょっとフラフラし始めたようですが。

加賀美牛:イケマセン。『いも麹芋』ロックから『国分』お湯割りに左上手を換えましたが、とにかくがぶり飲み状態ですから。

また悪いクセが出たようです。

加賀美牛:慎重な飲み口でないと、笹山関を土俵際に追いつめられませんよ。

中入り

さて、中入後の取組ですが土俵を代えまして、行司は国分市の焼酎バー『ブルートレイン』のマスターです。

加賀美牛:こちらも土俵としては申し分無いですねぇ。

はい。それにしても、笹山、渡邊両力士ですが、まったく崩れないですね。

加賀美牛:本当に強いです! 余裕の笑みといいますか。

それに引き替え西の力士勢ですが、そろそろ勝負ありでしょうか?

加賀美牛:こば乃山関は腹に来たようです。ちょっと苦しそうだぁ。行司から水が入りますか・・・。

F青龍関も、もう限界でしょう。やはり体力とふだんの稽古、そして相手力士に対する戦略の差がここにきて一気に出たという感じでしょうか。

加賀美牛:牛乃灘関も目がトロンとしてきてますねぇ。もうまったく記憶が無い状態と言ってもいいでしょう。土俵を割るのも時間の問題ですなぁ。まぁ、よく頑張って写真を撮っているその心意気は買いましょう。

あぷぅ大海関ですが、まだ対抗できる余力がありそうですね。おっっっっっっと、カウンターから何か瓶を取って四股を踏んでますが・・・。

加賀美牛:雲亀型の四股ですね。これは見事です。

と思ったら、あぷぅ大海関の携帯に電話が入ってきたようですがっっっ!!!!

というわけで、今場所の星取り表です。

笹山関・渡邊関とこば乃山、腹ひねりでこば乃山の負け
笹山関・渡邊関とあぷぅ大海、うっかたの電話押し出しであぷぅ大海の負け
笹山関・渡邊関と牛乃灘、浴びて倒れて牛乃灘の負け
笹山関・渡邊関とF青龍、途中休場・宿舎撤退でF青龍の負け

午後6時50分から午前3時まで続いた激闘でしたが、笹山関がさすがの横綱相撲、そして渡邊関は素晴らしい練れた飲み口で東の完勝に終わりました。横綱・笹山関は、これで通算成績を、

【4戦4勝無敗】

とさらに伸ばしています。それにしても、まったく崩れ、乱れを見せないのが凄いですね、笹山関は・・・。

加賀美牛:本当にその通りです。まさに平成の大酒量横綱と申し上げて過言はないでしょう。後進力士も、もう少しがんばってもらいたいもんです。

というわけで、今日の解説は加賀美牛親方でした、ありがとうございました。

加賀美牛:ごっつあんです。

また次回「笹酔会ダイジェスト」お楽しみに。

(了)

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