見出し画像

手段を目的化しない(DXブームに思うこと)

月曜の朝から考えること。

DXによる手段の目的化

昨今DXブームで、デジタルツールのベンダーは毎日のようにWebセミナーを開催している。私のところにも毎日案内が届く。(そこで基調講演として担がれている面々もパターン化されつつあるが・・)

さて、人間というのはどうしても手段を目的化しがち、ということで自戒も込めてこの記事を読んだ。

先日も「SFAお悩み相談会」をオンラインで開いたところ、多くの企業の経営者、営業マネジャーから、
「どのようにSFAを活用したらいいか教えてほしい」
「SFAの理解度が低い役員をどう説得したらいいか知りたい」という質問をたくさん頂戴した。
「どうしたらSFAを使って営業目標を達成できるのか」
「どのようにSFAを運用すれば営業効率がアップするか教えてほしい」
という質問が一つもなかった、とのことだ。

自身の担当している組織・人材系の話と重ねると
「どのようにFP&A組織を導入するか」
「そのために役員をどう説得するか」
という話が中心となり、
「どうしたらFP&Aをいれて事業の目標達成に貢献できるか」
「どのように運用すれば事業目標を達成できるか」
という目的に近い議論に至っていないということだ。

日々の生活に例えると

記事の中でランニングアプリに例えられていた。

「ランニングアプリを入れる/何がいいか考える前に、走る習慣をつけなければいけない」(さらには、走ることによって何を達成したいのかを定義しないといけない)

まさにその例とも同様だ。私なりに解釈すると、

1.自分の体や習慣をどう変容したいのか? Why
(例:疲れない体を。体重を70キロに。日々のストレスを解消する)

2.そのために何をするべきか? What
・ランニング
・食事制限 等

を定義して、まずその習慣をつける。その上でツールを考える。

3.ランニングだとしてそのために必要なツールは? How
・靴・ウェア
・アプリ 等

4.アプリに必要な機能は? How
・自分は続かないたちなので、日々通知をしてくれるもの
・自分は友達と共有した方がモチベーションが上がるので、共有機能があるもの

といったステップで考えていくべきで、最初からランニングアプリの機能比較をするべきではない。冒頭の質問者もアプリをどう使いこなすか?に頭がいっており、それを使って何を実現したいのかが忘れられがちになっているということだろう。

自身でも気を付けよう

自分の仕事でも、新たな役職を作ることが目的化しがちで、それでそもそも何がしたかったのか?が忘れられがちになることが多いので、この視点は改めて忘れないようにしたい。

経営・事業が自らの立てた目標を達成できるようにする(Why)
そのために客観的な情報に基づく意思決定をサポートする情報整理を行う(What)ということ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?