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「隠れ家音楽隊」の主題

本題の前に、少し寄り道をします。

憧れか、親しみやすさか

このケモノ着ぐるみというジャンルの中で、いま注目を集めているサークルを紹介するのであれば、
そのひとつは、やはり「プロダクション体育館」でしょう。

もともと、ケモノ着ぐるみとダンスは相性が良く、10年以上前からダンス動画がyoutubeにたびたび投稿されていましたが、
そこにアイドル要素を加えたものを活動のベースとしているよう。
なんといっても、動画作品の知名度と練度の高さは、他の追随を許さないものがあります。

昨年は8月に、交流イベントの「体育館の日」を企画し、コロナ禍でありながら200人を超える規模で開催した実績があります。
ダンスはもちろん、推しキャラの写真を撮ったり、マネージャーがキャラのサインを書いている様子は、まさに本物のアイドルさながら。

名目上は「アイドルごっこ」と謳っているが、ダンス動画のクオリティの高さからも、全力でアイドル活動していることが伺えます。
2年前に「体育館総選挙」で人気投票を行いましたが、本物のアイドルにはこのようにして序列をつける厳しさもあります。相応の覚悟がないと務まらないでしょう。
彼らは今日も、数々の動画で「憧れ」を送り届けていると思います。

そして、もうひとつ注目集めているサークルを紹介するなら、ここ。
「るーふる」です。

こちらもダンス動画を基軸としているところでは似通っていますが、
前者とは打って変わって、こちらは「親しみやすさ」を全面に出しているように見えます。

何よりも、活動目的の一つに「着ぐるみ活動のハードルを下げること」を掲げているのは特筆すべき点でしょう。
キャラに対しても「メンバー」と呼称しており、あくまで身近な存在として振る舞おうとする姿勢が垣間見えます。

昨年の12月に発表した、るーふるのテーマソング「Performer」を手掛けたのはAltz(アルツ)さん。
昨年は作曲活動に専念したいと言っていましたが、こんなことをやっていたとは。
PVもこの時までに参加しているメンバー全員が登場しており、サークルの一体感がありますね。

どちらのサークルも、それぞれの強みを活かそうとしており、上手く棲み分けができているように見えます。

焦点を当てる、いつも通りの「日常」

急に書きっぷりが変わりますが、ここからが本題。

マスクを外して街中に繰り出すなんて、コロナ禍になるまで当たり前の風景だったのに、
その当たり前が嘘のように変わってゆく様を、私たちは目の当たりにしている。
こんな時だからこそ、私は何気なく過ごしている、いつも通りの日常に目を向けようと思ったのです。

夜景が綺麗に見える場所(大阪:石切の住宅街から)

ありそうでないような、空想と現実が入れ混ざったようなもの。
種族は違えど、ひとりひとりが主人公でいる世界。

もし、日常生活にケモノ着ぐるみが溶け込んでいたらどうなるんだろうと考えた時に、
見た目は獣人だけど、人間らしい営みが生まれるのではないかと思っています。

着飾る必要はなくて、自然体でいい。
キレキレなダンスを、踊らなくていい。
ただ歌詞に準えて、さまざまな場所で、
ケモノ着ぐるみの営みを演出したい。

こんなパラレルワールドのような「日常」を、
企画の主題にしました。

「旅館こいと」に近接する路地

旅館こいとの常連客、ネクタイ竜さんもこの企画に参加したことにより、自然とそこでロケハンすることになりました。
あえて多くは語りませんが、ネクタイ竜さんの熱意が、動画作品への一歩を踏み出すことになったのです。

もうひとつのさとロケは、旅館こいとのロケハンが決まった後に、レッサが探して見つけたところです。
こちらも、中部地方で活動している「ぱふぉケモ」のメンバー、ぐらんでさんがこの企画に参加したことで、ロケに携わることになりました。

「さとロケ」の舞台のひとつ、三角橋

時系列は、
1月:選曲
1月から3月:だいたいのメンバーを招待
4月上旬:楽譜を配布
4月下旬:動画コンセプト、撮影場所決定
5月:ロケハン:旅館こいと(福島県)
6月:ロケハン:さとロケ(岐阜県)
こんな感じだったと思います。

実は、楽器練習に必要な時間を捻出することを考慮して、ロケ場所を決める前に先行して招待を済ませてしまったのです。
今思えば、ロケ場所を決めてから招待をかけても良かったなとは思いますね…。

…え、楽譜の話とかは、って?
それはまた次回で…!

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