超ヒラリズム7月

超ヒラリズム7月
 
超ヒラリズム1【西武ライオンズ選手】
 久しぶりにライオンズの試合をテレビで延々と観たが、監督、コーチ、選手、みんなアカン。戦局が読めていないし、思いきりもない。だいたいヘナチョコ選手がみんなガムをくちゃくちゃしているのが信じられない。あれはやはり集中力を弱める。ダントツの最下位も納得の有様だった。頑張れ。
 
超ヒラリズム2【プロ野球ガムくちゃ選手】
 他のスポーツの選手で、ガムくちゃくちゃがおるだろうか。あれ観てるだけでダメ選手だと解る。いくら能力があってもその能力をムダ使いしている。どうしてやめさせないのか、それも解らん。私は少年時代プロ野球選手になりたかったが、ガムも買えない貧乏でチームにもクラブにも入れず諦めた。
 
超ヒラリズム3【バドミントン大堀】
 私が贔屓している奥原選手に勝ってパリ・オリンピック代表となった。その表情を見ていると、折角の美貌が疲労でくすんでいた。ホントに今まで辛かったんだろうなと認識できた。だからパリでは大堀贔屓となって応援したい。ちなみに私は球技万能だから、当然バドミントンも上手いんだゼ。
 
超ヒラリズム4【石田ゆり子】
 宝くじは毎月30枚購入する。テレビCМみたいに、ゆり子サンが窓口だったら、毎日1枚ずつ買いに行くよ。ほとんど当たったことはないけど、どういうわけか人助けで金が必要なときだけ、わりと大きく当たる。自分が助けてほしいときは当たらない。うまくできている。いや、うまくないナ。
 
超ヒラリズム5【オオタニサーン】
 こんな名前のウマが勝った。昔は大谷君と呼んでいたが、今じゃ大谷さんだ。大谷さんがホームランを打つと、その日は気分が良い。メジャー1の人気選手が日本人なのは、愛国意識の薄い私でも嬉しいもんだ。今年は大谷さんも辛い年だったが、凄い精神力だ。私も毎年辛いけど見習うことにする。
 
超ヒラリズム6【沖縄の米兵】
 連中の(日本人女性に対する)性的暴行は、性的暴行にとどまらず、人種差別も意味している。日本政府は、抗議文なんかで誤魔化していないで、被告の引渡しを断固要求すべきである。日本政府は腰抜けだから、そういうことができないのを、米兵にみすかされている。オキナワを真剣に考えよ。
 
超ヒラリズム7【梁石日】
 ヤンソギルが亡くなった。八十代で老衰というのは、苛酷な人生を送ってきた結果に違いない。在日朝鮮人作家は少なくはないが、インパクトという点では彼の右に出るものはいない。ビートたけし主演で映画化もされた『血と骨』は、内容も凄まじいが、問題意識が内在化されていて、後世に残る。
 
超ヒラリズム8【歌川広重】
 広重のドラマをテレビで観た。特に面白かったのが、広重の好奇心がハンパでなかったこと。北斎の名の陰に隠れそうだが、広重の『東海道五十三次』はこの人が絵描きの範疇を超えて、というか絵描きというよりも、作家に近いものを想わせる。つまり人間の面白さに、その好奇心が疼いたのだ。
 
超ヒラリズム9【小池VS蓮舫】
 読売新聞の中間調査では小池さんが優勢とのこと。今までも小池さんはあれこれ頑張った。蓮舫さんは小池さんの包容力にはかなわんだろう。小池さんは堕落した自民色を薄くしたのが正解だったナ。蓮舫さんはなぜ立憲のまま立候補しなかったのか。共産色が濃すぎるから無党派層に敬遠される。
 
超ヒラリズム10【日蓮】
 私は空海・親鸞・道元・日蓮を日本仏教の四天王と呼ぶが、一般に浸透しているのは日蓮宗であろう。ただ日蓮宗は分派が多く、それぞれが手を携えている風には見えないから、浸透といっても広く浅くという感が否めない。逆に狭く深くが道元で、空海と親鸞は広く深い気がする。さてどんなものか。
 
超ヒラリズム11【日蓮(続)】
 空海・親鸞・道元に関しては随分と勉強した。ある意味ではうんざりするほど勉強した。日蓮は通説もよく知っているし、妹につきあってお経も読むが、勉強となるとこれからだ。またうんざりするほど勉強することになるが、仏教はどうも勉強すればいいってもんじゃないらしい。でもやりますヨ。
 
超ヒラリズム12【渋沢栄一】
 渋沢栄一の伝記全四巻を現代語訳した私ではあるが、新一万円札には縁がなさそうである。旧一万円札にも縁がなかったのだから、新しくなって縁が生まれるとは思われない。いささか悲観的な観方かもしれないが、楽観的に考えてうまくいったためしがない。金は天下の回りものであってほしい。
 
超ヒラリズム13【竹久夢二】
 名前で得しているアーチストだな。名前からして乙女チック。夢二の絵があれもこれも心底好きで、何度も記念館に行った。故石川友也氏の長男の奥さんが、夢二の記念館につとめていると知って羨ましいことこの上ない。芸術作品とは思われないが、永遠に愛される作品を描いた夢二も羨ましい。
 
超ヒラリズム14【ヤマトタケル】
 いろいろ読んでみると、ヤマトタケルは何よりも艶福家だな。正妻に子供三人、遠征に行っても愛人が出来て、子供も出来る。若い頃、ヤマトタケルの英雄伝説に憧れていたが、艶福家に憧れていれば、私だって子供十人くらい作ったかもしれない。遠征の帰途なぜか死んだのだが、謎も魅力的だ。
 
超ヒラリズム15【目黒蓮】
 いまや飛ぶ鳥も惚れるというスターだが、イケメンだと感じたことはない。グループだから歌がうまいかどうかもわからんが、芝居はうまい。テレビで「海のはじまり」を放映しはじめたが、目黒の演技に目がはなせないくらいうまい。これは天性のものというしかないが、私はファンになった。
 
超ヒラリズム16【最高裁・裁判官】
 旧優生保護法に違憲の判決が出た。裁判官たちは立派だが、違憲判決があまりにも遅い感は否めない。政府が速やかに過ちを認めないからイカン。判決が出て、岸田首相は慌てて賠償金の話をしたが、全く他人事だ。倍賞の前に謝罪だろ。謝罪をしていた記憶はあるが、形ばかりの謝罪は謝罪ではナイ。
 
超ヒラリズム17【上川外務大臣】
 上川さんの答弁を聞いていて、アナタは誰を守っているのか、と問いたい。守るべきは日本国民であって、自民党やアメリカを守ってどうするつもりか。プライバシーを盾にしたって何の説得力もない。こういう外務大臣のいる国が外国に張り合えるわけはないし、国民が幸福であるわけがないゾ。
 
超ヒラリズム18【ブラックスーツ】
 私の現役時代は、丁度アナログからデジタルへの変換時期。その時期の苦闘と問題点を拙著(新聞連載・長編小説)『愚家族』でも書いたが、むろん論文ではないから描き切れたわけではない。ただデジタル化によって倒産と失業が頻発したことは確かで、生き残っても当然ハッカー集団にやられる。
 
超ヒラリズム19【ブラックスーツ(続)】
 当然というのは、生き残り大企業がアナログ小企業を抹殺し、その反動というか、その傲慢のツケが必ずくると考えられたからである。これはAIにもいえることで、効率よく儲かるハナシにホイホイ乗り、古き良きものを排除する傾向の大企業が、将来このまま無事ですむわけがない。赤信号ダ。
 
超ヒラリズム20【佐藤賢一】
 食わず嫌いはマズイと思っている私は、最近、日蓮を勉強しはじめている。伝記類のなかで感心したのは佐藤賢一の『日蓮』で、日蓮の思想や日蓮の描き方に感心したわけではないが、作家は「細部に神宿る」であって、その筆力にまず感心したのである。この作家の実力にあらためて脱帽ダ。
 
超ヒラリズム21【小池都知事】
 選挙速報なんか意味がなかった。当選確実が即刻出てしまった。小池さんが自民党と距離を置いてくれれば、選挙結果に文句はないけれど、改革というものは、トップが変わらなければ変わらないもので、都民も意気地がない。なかでも棄権した者たちは、東京に住む資格がないと認識すべきだネ。
 
超ヒラリズム22【ジャスティン・ビーバー】
 嘘か真か、インドで行われたセレブパーティでの出演料が16億円だといわれている。どちらにしても気持のいいニュースではない。だいたいセレブなんてものが存在するのがけしからん。私も養子の話を親がのんだら、セレブのお坊ちゃんだったが、そのことを口惜しがっている自分もけしからん。
 
超ヒラリズム23【福田こうへい】
 こうへいは私のオヤジの名だから、好んで聴いている。東北弁なまりの歌も、東北育ちの私には親しみがある。ラップ調の歌はイントネーションがおかしくてイカンと思っていたが、こうへいの歌も、子供のころよく歌った「柿の木坂の家」も柿が牡蠣と同じ方言になっているんだから、いやはや。
 
超ヒラリズム24【石丸信二】
 都知事選で蓮舫さんよりも得票した信二さんはよく頑張ったが、ネットで頑張った人は信用できない、というか、ネットで観て投票した人が信じられない。つまり信二さんの正体というか本質を解っていないで投票しているんで、若い人が多かったらしいが、若い人もこんな調子じゃ未来は暗い。
 
超ヒラリズム24【石丸信二(続)】
 つまり信二さんに投票した人たちは、耳ざわりの良い小説を読んで、その作者を好きになる人たちによく似ている。文は人なり、なんていうけど、書かれたものと書いた人のギャップは、現場にいた私なんかには解っている。流行作家にろくなやつがいないなんて事実は、読者にはわからんモンダ。
 
超ヒラリズム25【オバケ】
 マンガでも小説でも映画でもドラマでも、どうやらオバケは長嶋さん以上に永久に不滅らしい。オバケを信じている人よりも、(私も含めて)オバケを信じていない人のほうが圧倒的に多いと思われるが、そんなの関係ない。人間の本質に怖いもの見たさがあるかぎり、オバケはこれからも活躍する。
 
超ヒラリズム26【オバケ的人間】
 オバケに罪はない。オバケを応援しよう。オバケがいなけりゃこの世は闇だ。なんてのが私の決め台詞だが、かくいう私にとってもオバケにとっても、迷惑なのは、オバケ的人間である。その代表的な者は独裁国家のトップだナ。オバケは退治しなくてもいいが、やつらは退治しなければならない。
 
超ヒラリズム27【兵庫県知事】
 まったく政治家という輩は、どうしてこうも厚顔無恥なのか。告発者が自殺しているのに、平然と立場を守ろうとしている。古今東西、古往今来、弱肉強食の様態はいささかも変わりがない。これでは獣さながらだが、そういえば、昔の風刺漫画でよく政治家が獣の姿をしているのを見たモンダ。
 
超ヒラリズム28【政治的人間】
 旧い友人が学生時代、級友のすべてを「政治的人間」と「芸術的人間」にふりわけていた。どっちが上とか下とか、どっちが善とか悪とかではなく、「理論上手」と「感覚鋭敏」とか、それに類した分け方だったのではないか。さて私はといえば「政治的人間」に分類されていた。未だに恥辱デアル。
 
超ヒラリズム29【手塚治虫】
 手塚漫画で、衝撃を受けて未だに忘れられない一場面。ヒゲオヤジの医者が急患の子供を助けようと自転車をこいでいるが、電車の踏切のせいで動けない。そこに登場するのが(私が呼ぶところの)「太陽のオバケ」。運命の象徴なのか、結局子供は死ぬ。七十年程前なので覚えているのはそれだけ。
 
超ヒラリズム30【サンドラ・ブロック】
 テレビで放映していたので『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』をまた観た。四度目だが、何度観ても感動する。9・11で父親を喪った少年の心の彷徨だが、父親のトム・ハンクスも祖父のマックス・フォン・シドーも良かったが、母親役のサンドラは最良の映画で最良の演技をした。
 
超ヒラリズム31【サンドラ・ブロック(続)】
 この映画で忘れてはならないのは、何かを捜さずにいられない主人公の少年のいかにも少年らしい活動で、この少年がパパとママに可愛がられてきたのも頷けるというもの。そして彼と触れあう大人たちだ。みな優しくて思いやりがあって、アメリカもまだ捨てたもんじゃないと思わせてくれたナァ。
 
超ヒラリズム32【海幕長・防衛相】
 ひどい不正だ。自衛隊という存在は、倫理的にも傑出していなければならない。またそれを国民は望み信じてもいる。海幕長は引責辞任したが、防衛相も引責辞任しなければならぬ。それがトップのPRIDEでありPARTである。当事者の処分も軽い。この不正が氷山の一角でなければよいが。
 
超ヒラリズム33【墓場鬼太郎】
 中学生のとき、貸本屋で借りるのは決まって白土三平を中心とする時代劇漫画だった。金を出すのはオヤジだから、オヤジの頼みと好みで借りるのだが、オヤジが読んだ後はたっぷり楽しめることができた。水木サンの鬼太郎は立ち読みで読んだ。改めて復刻版を読み始めたが面白くてやめられない。
 
超ヒラリズム34【墓場鬼太郎(続)】
 再放送の『ゲゲゲの女房』を観ていたら、どうしても鬼太郎シリーズを再読したくてたまらずに、図書館に駆け込んだ。けれども今の若者に人気のマンガしか置いていなくて、図書館をはしごしてようやく鬼太郎に出会うことができた。これは自分の本を図書館で見つけたよりも嬉しかった。ハハハ。
 
超ヒラリズム35【墓場鬼太郎(続々)】
 改めて鬼太郎を読んでいると、水木サンの気魄が伝わってくる。加えて文明批評や社会批評が卓越していること。また新しい発見がある。鬼太郎と目玉オヤジの父子愛とか、ねずみ男のそこはかとない魅力とか、脇役であるはずのいろんなオバケのとぼけた味わいとか。中学生の私には解らなかった。
 
超ヒラリズム36【白石さんご夫妻】
 白石元秀さんと白石すみほさんのご夫妻は、16年にわたり文芸誌「ふたり」を発行しつづけた。このたび31号で終刊となったが、元秀さんは元教師、すみほさんは長く作家をつづけていて佐賀では名士である。理想の夫婦というものは世間になかなかないものであるが、このふたりは稀少価値。
 
超ヒラリズム37【白石さんご夫妻(続)】
 この手づくりの文芸誌「ふたり」に、すみほさんは数々の傑作短編を掲載しつづけ、元秀さんは「風の羽音」という素敵な記憶の産物を連載しつづけた。こんな文芸誌がかつてあったであろうか。私もお世話になったが、「ふたり」に掲載してもらえることは至上の悦びであった。お二人に乾杯。
 
超ヒラリズム38【白石さんご夫妻(続々)】
 ちなみに最高の夫婦をどう表現したらいいのか。「おしどり夫婦」と「鴛鴦(えんおう)の契り」はいささか俗っぽい。「夫唱婦随」にしても「婦唱夫随」にしてもちょっと差別的か。漢字は出てこないが「えいかこうれい」もある。白石さんご夫婦の場合は、イメージとして「比翼連理」が似合う。

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