お宮詣り着(背守り・紐飾り)①

宮詣り着について少しお話します。
宮参りは 男児は生後32日目・女児は33日目の産土神(うぶなすがみ)に参り、子供の健康を祈願する古くからの風習。
地方によって 早いところで七夜、遅いところで75日めなど気候・風土・慣わしなどで多少違いがあるものの
健康をおいのりすると言うことで行うことには違いがないようです。

子供を抱いた上から掛ける祝い着を宮詣り着・掛け着といいます。昔は里方から送られていた習慣もあったようですが、今はいろいろのようです。
宮詣り着は五つ紋付で背縫いをつけず袖は丈の長い広袖(大名袖)に仕立て、幅広の飾りのある付紐をつける。
紋は婚家先の定紋を付けるのが普通・紋の変わりに背紋飾り(背守り)を付けて略式にする場合もある。

背紋飾り(背守り)とは・・背縫いの位置につけ魔よけの意味を表し・糸の力・縫い目の力を信じた昔の人の信仰に由来している。

男児の祝い着(正式)・・黒羽二重熨斗目模様、染抜き五つ紋付無垢仕立ての上着・白または黄色、茶色の羽二重の無垢の下着を重ねる。(略式)・・友禅羽二重の無垢仕立てに背紋飾りを付けたもの

女児の祝い着(正式)・・縮緬の裾模様、紋を付けた無垢仕立ての表着に紋縮緬か緋縮緬の下着を重ねる。
(略式)表着に友禅の錦紗縮緬、下着は表着に調和の良い赤・ピンクなどの縮緬を用いる。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?