Visual Best Practice(Preattentive Attributesとは)
今回は、ビジュアル・アナリティクスが目指す姿を達成するためのベストプラクティスを説明します。
Preattentive Attributesとは
前回説明した「Sensoryメモリ」に働きかける視覚的な属性です。この10種類をうまく使えば、考えることなく、瞬時に要素として理解することができます。つまり、「Short-Termメモリ」を考察などに効率的に利用することができる。
Preattentive Attributesの強さの順位
Preattentive Attrivutesの強さの順位に応じて、重要度が高い順(伝えたい要素順)に当てはめていくのが良いです。
例1)「売上」と「利益」 ※伝えたい順 売上>利益
本例のTableau画面は下記の通りPreattentive Attributesを当てはめています。
・売上:位置(長さ)
・利益:色
テーブルが最も利益が低いのが分かりますが、他のサブカテゴリの優劣は分からず、補足情報程度になっていることが分かります。
例2)「売上」と「利益」 ※伝えたい順 利益>売上
例1とは逆のPreattentive Attributesを当てはめてみます。
・売上:位置(長さ)
・利益:色
先ほどとは逆で、どのサブカテゴリの利益が高いかが一目瞭然となりましたが、売上の差が分からなくなりました。このように、伝えたい要素順にPreattentive Attributesを当てはめることが重要なことが分かります。
注意)必ずPreattentive Attributesの高いものを利用する必要があるのか?
答えはNoです。時と場合によります。
下記の例のように上側の棒グラフが小さい範囲となっている場合、あまり「位置」は効果が発揮できません。
「色」を利用してみると、下記のように違いがパッと分かるようになります。このように「色」は幅を取らず違いを可視化できるので、こちらを利用した方がよい場合もあります。
TableauとPreattentive Attributes
Tableauでは、Preattentive Attributesの考え方が考慮されており、下記の通り、Preattentive Attributesの重要度順にボタンの配置がされている。
データタイプと相性の良いPreattentive Attributes
データタイプは大きく3つに分類されます。これらを意識してビジュアライズすると、表現方法がまとまってきます。したがって、ビジュアライズする前に自分が扱うデータはどのタイプなのかを考える癖をつけるのが良いです。
今回は、ビジュアル・アナリティクスが目指すために必要な「Preattentive Attributes」と「データタイプ」について説明しました。
次回は、具体的なグラフの種類などを取り上げながら、ベストプラクティスをご紹介します。