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0歳児は毎日が大冒険だ

朝。
大の字で眠っていたマイビーラブドスイートエンジェル(意訳:娘0歳)が起きる。

彼女は寝覚めが大変よく、アラームなしに目を覚ます。放っておくと永遠にゴロゴロしたがる母ちゃん(私)とは大違いだ。

最初に、伸び。ぽにょぽにょの手足を思いっきりウーンと伸ばして寝返りを打つ。次に、点呼。隣の母ちゃんがまだ夢の中にいるようなら、顔をぱしぱし叩き、あうあう声を浴びる。探索開始。布団の上を動き回り、ブランケットの山に突撃し、枕をひっくり返す。この間蹴られたり叩かれたりしている母ちゃんが、根負けしてカーテンを開ける。陽が差し込むと、娘は満面の笑顔を母ちゃんとお日様に向ける。

「おはよう」
「あうー!」

今日は何があるのかな。
何が見つかるかな。
心底わくわくし、大きな目がキラキラ輝いている。
そして、大冒険が始まる。

娘はお腹の中にいた時間のほうが、現世に生まれてきてからの時間よりまだ長い。毎日できることが増えていく。どんどん世界が広がっていく。

最近、ティッシュを手でちぎれることに気が付いた。ティッシュ箱からどんどん引っ張り出せば、無限にちぎり放題だ。お風呂ではシャワーに手を伸ばす。水をなんとか捕まえようとする。母ちゃんの手や足に黒い点(ホクロ)がついているので、取ろうと必死にひっかく。ソファの下に潜り込み、カーペットの端を持ち上げて何かいないか確認する。リビングのドアが開いていると、父ちゃんが入ってくるんじゃないかとチラチラ気にする。照明のリモコンをいじって、部屋がいきなり真っ暗になる。ボールを放るとどこかへ飛んでいく。

0歳児に当たり前の日常はない。
毎日が大冒険だ。

夕方には、たくさんの刺激に昂った神経を鎮めるべく、オッパイをたらふく飲み、風呂に入って、布団に着地する。オルゴールの優しい音楽の中、母ちゃんにくっつき、いつしか夢の中。やっぱり大の字。うっかりすると母ちゃんも一緒に寝てしまう。

新生児微笑の時期は過ぎたはずだが、娘は寝ている間何度か笑っている。

そしてまた朝が来る。
ウーン、と伸び。寝返り。点呼。活動開始。
まだ眠そうな母ちゃんとお日様に笑いかけて、彼女のまっさらな1日が始まる。

今日は何があるのかな。
どんな冒険が始まるのかな。

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