【詩】ラバーカップ


 世の中の詩をすべて投げつけて

 僕が一番優れていると宣うあなた

 あれもこれもどれもつまらない戯言と

 耳のシャッターを閉じているあなたへ

 贈る言葉『虚』

 虚な目のまま虚の言葉で偽るあなた

 虚空のまま虚無に打ちひしがれるあなた

 謙虚さより虚勢を好むあなた

 すでに内なる小宇宙は自意識で糞詰まり

 ラバーカップでカッポンカッポン

 年齢を重ねてとどのつまり向かうは自死

 ラバーカップでカッポンカッポンせねば

 間に合わず、自死

 残された自分の詩は拙くて

 家族ですら愛したくても愛せなくて

 そんな未来が待っているのなら

 カッポン学校闊歩かっこう

 格好良い昔の僕の姿を取り戻し

 確固たる僕を迷いながら探し当てて

 世の中に詩を投げつけるんだ

 そのためにも世の中の詩を拾い集めて

 一つずつ光らせてやるんだ

 カッポンカッポン

 

 

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