独り 雨の野外フェスティバル
今日のライブ配信は
雨の中、山の上の
誰もいない野外音楽堂で行った。
屋根も広いし、
公有地だし(たぶん・・)
あと、誰もいないし。
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ステージの上から
見渡す野原が気持ちよく、
妙な高揚感がある。
ここが、
満員の観客に埋め尽くされていることを
想像する。
想像して、
その気になって
歌う。
「・・・ありえんな(笑)」
と、内心、苦笑う。
ウクレレ1本で、この大きなステージに立って、
大勢の大衆が聴いている。
その人たちが、
みんな僕のファンで、
僕の音楽を了承済みだったら、
幸せな時を過ごせるだろう。
でも、
なかなか僕のこの詩世界を
そんな現実に届かせるのは難しい。
と、感じた。
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そんな大舞台、望ましいか?
と言われても、
「望ましい」とも言い難い。
まず、そんなフェスに対応出来る
振る舞いを身に付けなくてはならない。
まず第一に、
このステージと客席を
フル活用出来るだけの
バンドやら、機材が必要となる。
つまり、
人間関係を繋げられるだけの
大人の振る舞いが必要だってこと。
バンド単位でラベリングするにしても、
企画単位でラベリングするにしても、
しっかり伝えたいイメージを
言語化して、設計図を描いて、
それに合わせた振る舞いを
自分で創らなくてはならないのだ。
本番で、どんな振る舞いをするのか
わからなくても、
ちゃんと「即興」とタイトルに書いて、
それなりの伝えたいメッセージを
言語化して、写真や映像を撮って、
そんなイメージを求めるユーザーを
事前に魅了して、
確保しなくてはならない。
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そんなことを考えながら、
ステージの真ん中で、
人っこひとりいない観客に向かって
リハーサルをしてた。
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う〜ん、ギター(ウクレレ)1本で
かき鳴らして歌うのは
本人気持ちいいかもしれないけど、
相当なカリスマのイメージが必要だぞ?
それとも、マイクに深いリバーブかけて
チルなウクレレのアルペジオを基調とした方が
いいんじゃないか?
などなど考え、
少なくとも、今の僕には
そんな大きな舞台は必要ない。
と思いました。
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本番。
ライブ配信スタート。
最初から最後まで、
おそらく観客(視聴者)は一人。
誰もいないわけじゃないとなると、
やっぱり態度は変わる。
でも、
観客の望みに応えるわけじゃない。
僕は「僕」として、
望んだ振る舞いがあるから。
それが出来る
と思っている「ライブ配信」だから。
お金を求めたり、
何かを勧誘するつもりもない。
「こう在りたい」と想う僕の詩は、
どうしても大衆に向けた言葉では
なくなってしまう。
でも、
誰の胸の奥にも在るであろう
「自分」もしくは「誰か」なので、
波長が合った時に、
誰もが聴いてくれたら嬉しい。
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ミュージシャンの友人知人、
いろいろさまざま、ご活躍さまです。
この野外音楽堂も、
8年くらい前に、
泉谷しげるが来る。
とかいうポスターをよく目にしたな。
今度もまた
何らかのフェスで使われるらしい。
出演者に友達の名前も載ってた。
あ、僕も11月にアースデイのイベントで
夫婦ユニットで大きな公園で演奏するんだった。
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その時、その時に
合わせた振る舞いをするだけだね(笑)。
ありがたいよ。
有り難いよ。
明日も15時にどこかでライブ配信やって、
片道2時間かけて、
一番近くの大都会、
博多の天神の駅前行って、
タイコ叩いて歌おうかと考えています。
最後歌った、ちょー個人的な視点の詩「マメ」。
本当は「君」に褒められるように
なりたかった。
本当は「君」と一緒にいたかった。
「叶わない夢」は
誰にでもあると想っている。
だから「みんな」に届く詩だと
想っている。
ここに観衆が一人もいなくても、
大勢の観衆に囲まれていようとも、
一緒にいたかった「君」はいない。
でも、
一緒にいたかった想いを抱いて、
いれなかった僕は
いま、ここにいる。
だから、
どうでもいいんだ。
どっちでもいいんだ。