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アフターコロナで変わること②お客様とのコミュニケーション手段

今回のコロナウイルスの拡大で世の中が大きく変わると言われています。『アフターコロナで変わること』について、深掘りして考えてみます。


自粛期間のコミュニケーションツール

コロナの自粛期間中、自分自身だけでなくお客様の感染リスクを考え、直接の訪問はほとんどしていませんでした。その間、経営コンサルタントとしての仕事をしなかったかというと、そんなことはありません。このような緊急時だからこそお客様の現状を精緻に分析し、資金繰りなど緊急対応が必要なこと、教育など今だからこそやっておくべきこと、利用できそうな助成金など様々な相談業務をしていました。
訪問せずに、どうやってそんな込み入った相談をしていたかというと、ZoomやTeamsなどのビデオ会議システムです。
多い時には一日12時間もZoomでお客様とミーティングをし、その後Zoomで会食など、朝から晩までパソコンの前・・という日々を送っています。

最近は使用する方も増えてきたと思いますが、このビデオ会議は臨場感もあり、資料の共有もしやすく、非常に便利です。リアルで会ったことが無い方とのコミュニケーションは若干の壁を感じることがありますが、元々関係性が構築できている方であれば何の問題もありません。
むしろ、自宅から参加できるため、参加メンバー全員の時間と交通費の削減にも繋がりますし、時間の調整もしやすいです。特に遠方から多数のメンバーが集まる会議などは非常にメリットが大きいと思います。

また、ビデオ会議システム以外でも電話でお客様と相談する機会も増えました。実は電話で話をするのはあまり好きではないのですが、メールだとやり取りに時間が掛かるし、ビデオ会議システムを使うほどではないという場合は割り切って電話を使いました。話が早いし手軽なので、改めて電話というコミュニケーションツールの良さも実感できました。


コミュニケーション手段はビフォーコロナに戻るのか?

このようにコロナ禍で直接訪問することができず、多くの方がこれまで以上にメールや電話、ビデオ会議システムでお客様との非対面でのコミュニケーションが増えたと思います。緊急事態宣言が解除され、これから経済が動き出しますが、お客様とのコミュニケーション手段はビフォーコロナと同じになるでしょうか?私はならないと思います。なぜなら、非対面コミュニケーションの効率の良さに多くの人が気づいたからです。


商品・サービスを提供する企業側から見た非対面コミュニケーション

コンサルに入っている会社での話ですが、ある営業マンは担当エリアが遠方で毎日片道1時間半かけて高速道路で営業に行っていました。担当エリアが広範囲であることもあり、訪問できるのはせいぜい4~5社。しかもその半分は不在という状況です。しかし自粛期間に入り、営業手法も組織的に大きく変えることになりました。具体的には、毎週業界情報やお役立ち情報、商品案内などを一斉メールで送信し、個別にお客様に電話して発信情報のフォローやメールには記載しにくい内容を伝えるということを日々実施してもらいました。この業務だけに集中すると一日で20社以上のお客様とコミュニケーションを取れます。一日に4~5社御用聞きで訪問(しかも半分は不在)するのと、20社にメールと電話で有益な情報を発信するのは、どちらが効果的なのかということです。勿論、直接訪問することは重要だと思いますが、もしかしたら週の半分程度は会社からメールや電話などで情報発信し、残りの半分は直接訪問するなどで充分ではないかと感じています。このように商品・サービスを提供する企業側の視点としては、非対面のコミュニケーションを取り入れることのメリットを今回のタイミングで実感されたのではないかと思います。


お客様側から見た非対面コミュニケーション

一方で、商品・サービスを購入するお客様の視点ではどうでしょうか?これまでだったら、「直接訪問するのが当たり前だ」「電話で済ませるなんて失礼だろう」「テレビ電話なんかやったことないから嫌だ」などお客様側のハードルが高かったように思います。私は今回のことでお客様も非対面のコミュニケーションを経験する機会が増え、必ずしも直接訪問にこだわるお客様は減ったのではないかと思います。月に1回直接訪問して御用聞き程度の話をする営業と、週に2回有益な情報を提供する営業のどちらが価値が高いのかということですね。
事実私のコンサル先でもコロナが収束した後も、一部のコンサルティングはオンラインで実施して欲しいという要望があります。


アフターコロナのビジネスは非対面コミュニケーションが増える

世の中の資源の最適化という観点で考えると、今までは必要以上に対面でのコミュニケーションにこだわり過ぎていたような気がします。
もちろん対面のコミュニケーションは重要であるし、回数が減ったらこれまで以上に重要性は増すと思います。

しかし、これからは対面と非対面のバランスを最適なところで見極め、ケースバイケース選択するということが増えていくのではないでしょうか。

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