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「質の高い教育は、どこを探せば見つけられるの?」企業のビジョン浸透度と人事サイトの胸中

教育を提供する研修会社や講師が、自社の教育を宣伝するために、人事サイトなどにお金を払って提供教育やコラムを掲載してもらうことがあります。なので、たまに人事サイトから教育会社や講師に営業が来ます。


しかし、質の高い教育を提供し、クライアントに満足してもらっている教育会社や講師は、実際は紹介が紹介を呼び、依頼を受けていきます。なので、販路を拡大することに多額の宣伝費を使う必要がなく、そのような人事サイトのサービスを利用するキッカケがないように思うのです。


ということが成立するとすれば、質の良い教育を探している会社は、教育会社が多額の宣伝費を掛けてサービスを掲載しているサイトからは、求めている情報が得られないということになるのでは?と、ずっと疑問でした。



先日、最大級の某人事サイトの方とお話する機会があり、思い切って聞いてみました。すると、「その通りです」と。つまり、「現状で顧客に満足してもらっている教育会社は、弊社のサービスは不要だと思う」と言われたのです。


もちろん、事業を立ち上げたばかりで顧客をゼロから探す教育会社が利用することもあるでしょうし、役に立つコラムを多くの人に読んでほしいという使命感ある教育会社が、コラムを載せてもらうためにサービスを利用している場合もあるのかもしれませんので、一概には言えません。



教育業界には2つの層が存在しています。

質の高い教育を提供する教育会社や講師は、質の高い教育を見抜き必要性を理解している組織が集っている層の中を行き来しながら仕事をしています。そこには、信頼と、お互いの自立があったりします。

クライアントの目先の問題を解決することだけを目標としている教育会社や講師は、「とりあえず問題を解決する研修をして(本質は今いいから)」という組織が集っている層の中を行き来しています。そこには、講師による知的財産の出し惜しみと、「どこまでやってくれるの?」というクライアント側の依存があったりします。


どちらの層も、需要と供給は、ピタリ一致しているので、問題はありません。しかし、私は人事サイトの役割・ビジョンがどこにあるのか?が、教育業界の発展には大切だと、人事サイトの方に伝えました。限定的な層の中で、宣伝費をもらい、宣伝し、それで成り立つとするのか。どうすれば、教育業界の発展を通した社会への貢献に役立つ存在になれるのか。



教育会社の多くは、「ビジョン」という言葉を掲げたり、社名に含めたりします。人が抱くビジョンはすべてが正解です。しかし、「そのビジョンがどこを見据えているのか」という本質こそが、消費者、つまり、教育を探している企業が注目している部分だと思います。



「自分の会社の問題を解決することだけを見てくれていれば良い」、そう考える会社が繋がる教育会社のビジョンには、自分たちが提供する教育によって豊かになっている社会の姿は見えていません。

「自分の会社のビジョンを叶え豊かな社会を実現していくために必要な教育をしたい」、そう考える会社が繋がる教育会社のビジョンには、自分たちの教育とクライアントの発展を通して豊かになっている社会の姿が見えています。



「質の高い教育はどこを探せば見つかるの?」

結論1。質の高いビジョンを掲げ浸透していれば、周りにいるはず。又は、いずれ見つかる。

結論2。必要性を感じる場合は、ビジョンの質と組織内の浸透度を見直してみるのも良いかもしれない。



※ビジョンの「質」って何?
ビジョンには2つの種類、3つの視点、4つの段階があり、確立した主体性によって支えられています。解説は、こちらのリンクへ

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