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フレンチロックミュージカル『赤と黒』 観劇感想

12月20日 マチネ。

友達から、この東山義久さんは絶対にいいからオススメ!と言われて、無理くりスケジュールに組み込んで観てきました。

なかなかチケットに苦戦しているらしく(汗)お見送りとドリンクチケット付。
ドリンクの説明に「シャンパンなどの」と説明書があったけど、確か東京芸術劇場のシャンパンはお高いぞと思って、引き換える時に一応「なんでも良いんですか?」と聞いたら、オジサマが「シャンパンでも大丈夫です」というのに、食い気味でシャンパンを頼んだ私です。
以前は1500円だったと思うけど、2000円になってた。

ちなみに東京芸術劇場と新国立劇場のワインは美味しいです。

あとから買ったのに、ほぼ中央のほぼセンター席が選べて、プレイハウスはどこで見ても好きなのだけど、良い距離感で観れたので満足。

ただ、上演時間がかなり短いので、スタンダールの『赤と黒』から大事な部分を引っこ抜いちゃったかなという感じはする。
ライトでポップなスタンダールだね。
なので、ジュリアン・ソレルから毒気を抜いたらこう感じるのかという面白さはあったけど、毒気がないから裁判シーンの独白の意味が薄れちゃうなーと思って観てしまいました。
人物描写も雑だから、小間使いのエリザの嫉妬心もイマイチよくわからないし、よろめき奥様のルイーズもいきなり冷たい女になっちゃう。
スタンダールの『赤と黒』といえば古典の名作ではあるので、話は知ってるだろうという前提で作られてるのかな?
でも、スタンダールってシェイクスピアほど有名ではなくない?
ジュリアン・ソレルがなぜナポレオンの肖像を大事にしているかの歌くらいは欲しかったかなー。1幕のジュリアン無口すぎるわ(苦笑)

で、ストーリーはさておき、ダンスと影を効果的に使った演出は面白かったです。

初三浦宏規くんだったのですが、1幕ラストの曲は良かったし、なんかすごく応援したくなるジュリアン・ソレルになってて、なかなかいい役者さんだねとは思った(ただ、私がファンになる路線ではないけど、笑)

私の意識と視線は、全部東山義久さんが持っていくのでね〜。
なんですか、あのかっこよさ!!!
ストーリーテラーとしての花と軽さと、胡散臭さの融合最高だった。
曲とダンスが義久さんにピッタリだからか、踊ってる姿が連写しても最高の1枚になるんじゃないかと思わせるポージング。
かっこよさに加えて、あざといと思うくらいにちょいちょい可愛さも含ませて。
何かのシーンで、舌をペロッと出してて、多分あれは無意識の中の計算だと思うんだけど、ああいうのを瞬時にやれるところが義久さんのすごさ。
まさに、天然魔性…。
前に義久さんのサロメ観たけど、あれをやれる人だからなぁ。
ダンスが上手い人ってのは他にもたくさんいらっしゃるんだけど、東山義久のダンスは東山義久にしか踊れないし、あれはちょっと他の人が真似できないものがある。
前にも書いたと思うけど、最強の個性の持ち主だわと改めて思った。
数年前からちょいちょい舞台は観に行ってるけど、やっぱり今後はできるだけ観に行くかと思った。

私、義久さんに陥落です。

こんな危ない男に手を出していいのか(笑)


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