本と日記(2/26〜3/11)

読んだ本

『女子はなぜネットを介して出会うのか   青年期女子へのインタビュー調査から』片山千枝

読んだ理由

タイトルが五七五だったので。私は世に跋扈する意図せずして五七五になっている文章や単語に目がなく、そういうものに否応なしに惹きつけられてしまうのだ。
というのも一つの理由だけれど、すごく身近なテーマだな~と思ったので。私自身、今や親交のある友人はネットでつながった人が増えつつあるし、以前から交流のある友人らともSNSなんかでつながっている。人間関係とインターネットは切っても切り離せないような関係になってる。

そう言えば、この本はNDCの0類の棚で見つけた。総記の棚で、図書館や出版についてだったり、辞書辞典、図鑑なんかの資料が置いてある棚だけれど、インターネットの普及とともに図書館が担ってきた「情報」の分野のひとつとしてこういう本が置かれるようになってきた。面白いのが情報の観点から見たら0類だけど、電気工学は5類に分類されるので似たような内容でも、結構別の棚にあったりすること。そもそもNDC自体がかなり歴史の長いものなので、新しい概念が生まれると、それをいかに規定の分類に割り振るかが難しいみたい。逆に今はあんまり……なものでもNDCではそこそこでかく扱われていたりして面白い(62の養蚕業とか)。

感想とか日記

感想とか日記を読み終えた後で思い出しながら書くので、もうすっかりこの期間に何があったのかを忘れている。しかもちまちま書いてるから読後1週間くらい経ってる。次の日記は1週間前の日記書いてたとかになりそう、怖〜。Twitterやスマホの写真フォルダは記憶を引っ張り出す手がかりになってくれる。ごめん、Xでした。
読んだ本にも関係あるけど、今現在は学校や職場とかで出会った人よりも、Twitterで出会った人と実際に会ってどっか行くとかの機会が多い。しかも、会うのは自分より少し歳上の人が多め。まあ、実際地理的金銭的に難しいとかもあるんだけど、自分から下の世代にはちゃんとICT教育が施されてるんだなあ~と思う。とはいえ、読んだ本に書かれているのは「ネットの知らない人にあってはダメ」と言われているのにも関わらず、会っている人たちの状況や心理なので、実は私が思ってるほど……?なのかも

前のセンター試験にも出ていた『キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像』土井隆義を読んだときにも感じたけれど、本当はみんな立方体なのに、人には一面しか見せないから綺麗な四角にしか見えないような感覚がある。SNSでの用途ごとの複数アカウント運用に代表されるような、「この人たちとはこの話題だけ話す」という一貫性は、なんというか、その自分に課した一貫性が崩れてしまえば、関係もすっと消えてしまうような危うさがあるんだけれど、きっとそれでいいとも思っているんだろうな―とぼんやり考えていた。
自分のことをまるっと知ってほしい、相手のことをたくさん知りたい、じゃなく共通の話題をクッションにして盛り上がれる「重くなりすぎない関係」を求めていて、「人間関係をカスタマイズ」できるようになっているとも書いてあり、こ、心当たりが……となった。
そういった「用途に合わせて人間関係を作れる」というインターネットの出会いの特性がめちゃくちゃ出てるのがマッチングアプリな気もする。本書の中ではいわゆる出会い系には忌避感があるけど、マッチングアプリはそんなに抵抗がないみたいな人が出てきていて、名前変えただけじゃない?不思議だ……と思ったりした。使ったことはないけど、既存の古いUIだったりデザインのサイトより、現代ぽいUIのサイト(アプリ)になっているだけでもとっつきやすさって違うんだろうな~とも思う。あとは広告の打ち方とかかな、出会い系って「こういう異性と出会えます」みたいな広告の印象だけど、マッチングアプリって「こういう二人が出会います」みたいな感じの広告を出している気がする。具体的に前者は異性の身体みたいなサムネイルで後者はデートする二人みたいなサムネイルになっているような。最初に戻るけど「用途が恋人」の人間をまったくの見ず知らずの状態から見つけて関係を継続するのすごく難しそう……マッチングアプリやっている人はすげえよ。

スケジュールを建てたりそれを他の人とすり合わせたりみたいなのがあまり得意ではないから、誘ってもらうのは嬉しいけど、自分から誘うのはめちゃくちゃ苦手。それに気がついてからは会う人会う人に「こっちからはあんまり誘わないと思うけど、たいてい暇なので面白そうな事があったら声を掛けてくれると嬉しいです」みたいなことを言っている。「なんか、気分で!」って全部やりたい。美容室とかが苦手なのもそれかも。ニュー・ノーマルな生活様式が広まるに連れて、色んな場所で今までは特に求められていなかった事前予約が必要になっていたりすると、まじかよ〜となる。そう言えば、3月の頭に一人で植物園に行った。少しずつ日差しはやわらかくなってきているとは言え、まだまだ春とは言い切れないこの時期の植物園は、Now Loadingの画面を見せられているようで、ローディングが終わったらまた行きたいな〜って思った。バラ園が有名らしいし、5月とかかな。
ああ、そうだ。同時に仏像も拝んできた。都内で寺院に国宝の仏像があるのは深大寺だけで、それはひと目で白鳳だと分かるきれいな像だった。不思議な三尊像みたいな感じで配置されていたのでなんだろうと思ったら、同じ白鳳時代の仏像の複製だった(比べてみよう!ということなのかしら)。
かしら、で思い出したのだけれど、さいきんはエリモ・クドリャフカさんの動画を見ています、YouTubeで。可愛らしいです。

こういう類いだとサラ・リュティさんとかも好きだったので、自分の好きなものの方向性ってずいぶんと分かりやすいな〜と思いました。2017年くらいにバーチャルYouTuberというものに出会ってから、熱量の浮き沈みがあるにせよ、ずっと動画(や配信)を観ている。最近おもしろかったのはGAMA BOOKSの燈花ふゆさんがやっていた『飛び込め辞書沼!みんなに聞いたおすすめの辞書紹介📘【書店員VTuber】』

王道の国語からニッチな用途の辞典図鑑がたくさん紹介されてる。そう言えば、ちょっと前にデザインのひきだし『白もの特殊紙・包装用紙サンプルBOOK』を買った。めちゃくちゃいいです。店頭在庫にあったので、普通に正規価格で手に入った。グラフィック社の『デザインのひきだし』は特集がもう二度と重版できないような内容になりがちなので、古書は元値の倍くらいのプレミアになっていた。でもなんならそれでも安いほうかも…と思えてしまう……

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