2-7 「敵は内部」の意味が変わってきた

博士 いまも「敵は内部」にいるということでしょうか。

チェ 先生が一線から退かれてから十年が経過しました。いまも学会が「内部の敵(反逆者)」と認定している人物はいます。
 池田先生が指揮を執っておられたころには、事実無根のレイプ被害を訴える幹部、宗門との関係破壊を画策した顧問弁護士、学会の極秘資料を敵に売り渡す教学部長、「池田大作は創大に来るな」と言う創大生などがいました。
 昨今、学会に物申している人たちは、次々に除名されていますが、池田先生に逆らうつもりは無いように感じます。

博士 なるほど。池田SGI会長ではなく、学会執行部や公明党を運営する人たちへの意見だということですね。もっと言えば、「池田先生には逆らわないが、幹部の言いなりにもならない」人が出てきていると。
 チェ・ゲバラ似の男さんも、まだ除名こそされていませんが、言論戦で果敢に蜂起(ほうき)。反旗を翻(ひるがえ)されました。

チェ ・・・・・・博士? 翻してませんよ、反旗。蜂起もしてません。やめてください。除名になる気もありません。私は次の時代について考え、悩みながら〈自分の広宣流布〉を進めているだけですから。

博士 ほんの冗談です。ただステロタイプの思い込みが強い学会員や幹部には、反逆と受けとられかねないと私は危惧します。ご本人も痛感されているでしょうが。

チェ そうですね。やはり学会に意見したり、それを表明することへの精神的障壁は高いです。ただ私には職業上、拙いながら、みんなが言葉にできないことを形にする技能がありましたので、〈自分の広宣流布〉と思いさだめて勇気を奮い起こしながらペンを執っている次第です。

博士 話をもとに戻しますが、外敵がほぼいなくなり、内部の敵はいなくならない。これはどういうことなのでしょう。

チェ 池田先生の時代の、内部の敵・反逆者といえば、山友や信平、原島、乙骨、竹入、矢野・・・・・・挙げればいくらでもいます。日顕も同じです。
 戸田先生が「敵は内部だよ」(人間革命12巻 後継の章)と怨嫉(おんしつ)の恐ろしさについて語られた言葉は、あまりに有名であり、組織が大きくなればついて回る問題だとも思います。
 ただし近年、学会執行部が除名している人たちは、どうも池田先生時代の反逆者とは違うのです。学会本部の意向に従っていなくても、それが怨嫉や欲得からの行動とは思えないからです。

博士 ではそもそも敵とは、どのような存在なのでしょうか。

チェ 師匠に反逆する者です。初代、二代、三代の会長への反逆以外に、学会への反逆はありえません。

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