言靈ってなんですか?
【12コラム-言靈ってなんですか-】
言霊ってなんですか?
って聞かれたら皆さんはなんて答えますか?
試しに後輩に聞いてみたら、
「願いを口に出したり、書いたりすると叶うということ」と教えてくれました。
一応先輩にも聞いてみると、
「口に出すと言葉の力で願いが叶うこと」
と大体似たような答えが返ってきました。
では一体なぜ「願いを言葉にすると叶う」のでしょうか?
今日はその背景を自分の理解のもと紐解いていこうと思います。
ではまずは、
「かな」について
「かな」とは平仮名・カタカナの「かな」です。
実は「かな」という文字には
「仮名」という漢字の他に別の漢字をあてることがあります。
それが
「神名」です。
サラッと書きましたけど、
結構びっくりしません?
意味は読んで字のごとく「神の名」ということです。
昔は文字ができる前に「音」がありました。
ということは。
日本語の1音1音が神様の名前だったということです。
すごいですよね。
「アの神」、「イの神」、「ウの神」・・・とそれぞれ1音1音のヒビキに合った神様がいたということなんです。
そして当然名前が違うということはそれぞれ働きが違います。
アの神様にはアの神様のお働きが、
イの神様にはイの神様のお働きがあります。
それでは、
どんな働きをしているのかということを、
「ウ」の音で説明していきましょう。
「ウ」というのは唸り声などで表現される音です。
動物はウーと唸って力をためた後に飛びつきますね。
ということは「ウ」は
内なる力を蓄える時に出す音なのです。
また、別の例で説明しますと、
怪我をしたりするとうめき声をあげて我慢しますね。
このうめく時の「ウー」の音というのは、
体の中から自然治癒力を働かせる時に出す音です。
「力を蓄えたり、生み出したり」する
これが「ウの神様のお働き」でありウの本質的な意味です。
こういう特殊な働きをするヒビキが、
日本語には四十八音あります。
これを「ヨトヤの神」なんて言ったりするのです。(向こうの国ではヨハネなんていったりもします)
日本では「言葉」のことを古くは「言の葉(ことのは)」とよんでいました。
「コ」とは凝るや凍るなど「固まる」という意味を表します。
「ト」は「止まり留まる」という意味を表します。
「ハ」は晴れや放つなど外にほとばしり出ることを表わします。
くっつけると、
「凝り止まったものが外に発すること」となります。
つまり「言の葉」とは、
「魂のほとばしり」、「生命の発露」のことです。
この「言の葉」が「ヨトヤの神様」の働きによってヒビキ渡り、この世に働きかけるのです。
言靈とはヒビキそのものの力のことです。
そしてこのヒビキを文字などの形にすると型靈になります。
日本には昔から「言葉に出さない」という文化があります。
気持ちを言葉に出して表現するのでなく、目でものを言い、身体に心をにじませる、そんな世界観がこの国には根付いています。
少し前に「NOと言えない日本人」なんて言葉が流行りましたが、これは「言えない」のではなく「言わない」のです。
言葉や体裁、形式よりも、大切な人の心や感情を察して生きていくことの重要さを日本人は知っているから「言わない」のです。
相手を思い尽くそうとする力があれば、言葉にせずとも通じ合える。
このことを日本語で「言挙げせず」と言います。
「言挙げせぬ国」だからこそ言葉を発する時は相手の気持ちに心を巡らして、
言葉に魂を込めて発するのです。
これは言靈という力があってこその文化です。
また、
「言向け和す」も同じ精神から発しています。
言葉には力があるから発する時は
人の心を和らげて平和になるように使いたいものです。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?