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翻訳者としての私の仕事

今回の投稿では、私の翻訳者としての仕事について書いてみたいと思います。

以前noteに書いたとおり、私は翻訳実務の世界に入って今年で14年目です。その14年の間に、さまざまな案件を経験してきました。人文科学・社会科学系の学術文書や政府系文書、ビジネス関連文書(企業の内部文書やプレスリリースなど)、大学やシンクタンクの専門家の論稿、オンライン雑誌の記事などです。

日本人翻訳者にとっては、外国語で書かれた文書を母語である日本語に訳すことが一般的ですが、私の場合、翻訳学校でそれとは逆の日英翻訳者養成コースを受講し、日英翻訳の技術を習得しました。

そこで、実務では、和訳の依頼も時々受けることはありますが、仕事の大部分、95%ぐらいを日本語の文書を英語に訳す英訳案件が占めています。

国際政治を中心とした人文科学・社会科学系の分野

私は国際政治を中心とした人文科学・社会科学系の分野に最も興味があり、得意としています。そのため、人文科学・社会科学系の学術文書の日英翻訳が得意で、過去に数多く手掛けてきました。

また、過去5年間では、国際政治に関連した各分野・各地域について研究している専門家の方々が書いた論稿を英語に訳す案件を数多く手掛けています。つい最近も、日本の国際貢献や日中関係、日韓関係、日朝関係、日欧関係に関する論稿を英語に訳す案件を担当しました。

その他にも、国際政治と直接関係はない分野でも、自然災害や芸術、食文化、科学技術など、対応できる分野は幅広く担当しています。某大手シンクタンクからの依頼も不定期に受けており、その時々の世界情勢で注目されているテーマに関する文書の翻訳を担当しています。つい先日は、国際政治とは全く関係のない分野の英訳依頼を某国立大学の教授から受け、その英訳を担当させていただきました。

この教授からは、今年の7月に初めて英訳依頼を受けました。その時の私の英訳にご満足いただけたようで、お褒めの言葉をいただけたことが嬉しかったです。

ネイティブ編集後の完成度の高い英文から学ぶ

そういう中で、日本人翻訳者として最もやり甲斐を感じる瞬間は、自分が英訳を担当した論稿の英訳版がウェブに掲載された時です。その際には普通、私が英訳した文書を、英語を母語とするネイティブ編集者が編集し、より英語として読みやすく改編された最終完成後の英文が掲載され、その練られた英文は、英訳を担当させていただいた日本人翻訳者としては、読んで非常に勉強になります。

もちろん、英訳を担当する私自身も、原文に忠実に正確に英訳することを心掛けながらも、読みやすい英文に仕上げることを意図して英訳しています。しかし、ネイティブ編集者による編集後の英文は、それをより英語として読みやすく適切な文章に改編したものであり、英文としての完成度が非常に高いのです。

そういう質の高い英文を仕事を通して読む機会を与えていただけるのは本当にありがたいことであり、仕事を通して学び、成長する機会を与えていただけることに対する感謝を常に感じています。

メジャーな論壇誌に掲載された論稿の英訳

また、時には、自分が仕事で英訳を担当した論稿の日本語の原文がメジャーな論壇誌に掲載されていることに、仕事の後で気づくこともあります。そういう時には、日本で名を知られているメジャーな論壇誌に掲載された論稿を英語に訳す仕事を担当させていただけたことを光栄に思い、嬉しく思います。

前述のとおり、私は国際政治を中心とした人文科学・社会科学系の分野に最も興味があり、得意としているので、これからもそういう分野を中心にしていきたいと思っています。また、自分を必要としてくれる方たちのご期待に応えることができるよう、常に英語力、翻訳力、関連分野の知識構築、情報収集に邁進していきたいと思います。

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