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カリッ、コリッと、榧(カヤ)の実 


近所の友達から「今からお茶を入れるからおいで」と電話があった。
サンダルをつっかけ、裏口からお邪魔する。
部屋に入ると、ねぇねぇ、榧の実って知ってる?と聞かれた。
カヤの実?知らないわ、と答えると、市場に売っていたのよ。私達も知らなかったので、珍しいから買ってみたの、と友達がお茶を入れながら言う。
傍でご主人が、オーブントースターで焦げないように様子を見ながらカヤの実を煎ってくださっている。
お茶と一緒に出されたカヤの実は、茶色で細長い形、ちょっと見たときはアーモンド?と思うような形と色。かじるとコリッとして木の実特有のコクがあり香ばしいが、ピーナッツや他のナッツと比べて、香りはあっさりとして強くはなかった。
ご主人が、タブレットで榧の木の写真を見せてくださった。
イチイの仲間だそう。
実はきれいな緑色らしい。
イチイの赤い実は小さい頃食べたことがあるよね、などとカヤの実から話はあちこちに飛び、 
あら、もうこんな時間!とお昼近くまでお邪魔してしまった。 
家に帰って、カヤの実のことを調べてみた。

カヤの実は、古くは、縄文時代から食べられていたとの記録が残されている。日本各地に榧の木が植えられるようになったのは平安時代で、弘法大師により伝え広められ、日本の各地にカヤの木が植えられるようになったそうです。弘法大師は、滋養のある実は、凶作に備える貴重な保存食に、また、実から搾った油を生計の糧とするようにと人々に教え導かれたそうです。現在では、食用や油をとる以外に、漢方にもよく用いられています。
(榧工房 かやの森のホームページから)

へぇ、そうなんだね。
全く知らなかったことばかり!
クルミや栗は採って(拾って?)食べたけど、榧の木は見たことがなかった。
登山を1から教えてもらった山の師匠にも電話で聞いてみた。
彼女も知らなかったという。
植物にはとても詳しい人なので、私は、彼女が知らないことにびっくりしたくらいだった。

とても珍しい物を教えてもらって、味わうこともできて楽しかった。
幾つになっても、新しいことを知るとワクワクと心が弾む。
そして、何よりも、楽しいことを分けてくれた友達のご夫婦にありがとうという思いでいっぱいだった。

ヘッダーの写真は、少しだけだけどと、持たせてもらったカヤの実。比較のために大豆を置いてみました。

読んで頂いてありがとうございました。




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