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スペイン巡礼の旅 ㊴ 2018.6.27

サルセダ 〜 サン•ラザロ 25.68km ( 合計774.7km )

今日で、長い距離を歩くのは最後。
いよいよ、サンティアゴに着くのだ。
今日は、大聖堂の2km手前のアルベルゲまで行く予定。
最初に考えていたアルベルゲは、昨日の宿の主人がお勧めはしないということで、今夜はそのご主人のお勧めの宿にした。

今日出会った花。

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大きな木が多い!
この旅では、大きな木をたくさん見たし、その下を歩いたなぁと思い出す。
一斉に花が咲き出す季節で、たくさんの花にも会うことができた。
一番印象深かったのは、赤いポピー!
そんなことを切れ切れに思い出しながら歩く。

でも、800km近い距離を歩いてきて、ゴール寸前なのに、高揚した気分にはなれない。どうしてかな?

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こんな癒やされる風景もあったけど。

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コロンビアからの若い女性。
迷いも戸惑いもなく、溌溂としている!
うらやましい限りだ。

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山道から、だんだん市街地に近づいて行く感じの道になり、テレビ局を目印に歩き、坂道を登り、はっきりとは記憶にないけれど、ここはきれいな住宅街だなぁと思いながら、観光バスが何台も止まっている駐車場のそばを通りすぎた所が、歓喜の丘、と呼ばれるところだったような記憶。
「歓喜の丘」を意味する、モンテ・デ・ゴソに着いたのだ。

ここは、サンティアゴの郊外で、
巡礼者が、長旅を続けてきて、この丘に着いたとき、サンティアゴ大聖堂の3つの尖塔が見えて、歓喜の声をあげたところから、名付けられたと、言われている。
巨大なモニュメントがあったり、像があって、観光客が大勢それらに群がっていた。

Nさんも、私も休もうという気になれず、長くいる場所にも思えなくて、通り過ぎた。

サンティアゴの町、3つの尖塔が見えた。
でも、あれが大聖堂!という感激もなくて、我ながらどういうこと?という思い。

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最初に泊まる予定だった大きいアルベルゲ。
500人とも、800人とも言われるが、とにかくたくさんの人が泊まれるらしい。

申し訳ないが、味気ない建物がたくさん並んでいるだけで、不便そうに思えた。
今夜の宿が、ここでなくて良かった!

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サンティアゴの町に入ってきた。
それにしても、私の心は冷めていくばかりで、もうすぐ、旅が終わってしまうという寂しさとは全く違う、こんな終わり方でいいの?という戸惑いの気持ちばかりが頭の中をぐるぐる回っていた。
私は、ここ2、3日、もうすぐゴールというのにやり遂げた達成感とか、満足感が湧いてこなくて、苦しんでいた。では、どういうふうだったら、あなたは満足に思うの?と自分に問いかけても、答えは出ない。
マラソンでゴールを目指して走ってきて、さぁ、もうすぐだと思ったら、突然道が消えてしまった!そんな感じなのだ。

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今日のアルベルゲに着いた。
早く着いているはずの友人が、着いていなかった。
Nさんと先に3人分のベッドの手続きをして、友人の到着を待つ。
今までのアルベルゲとは違って、洗濯はできないし、雨が降っていたとしても、雨具を干す場所もない。

ベッドは、好きな所を選ぶように言われて、私は、道が見える窓辺のカーテンの傍の二段ベッドの上段にした。
友人は、脚を痛める前は二段ベッドの上段が好きだったけど、今は下の方が楽そうなので、下段にして。
その友人は、待てども待てども来ない!
やっと、電話がきた!
アルベルゲの場所を、勘違いしていて、大聖堂の近くをぐるぐると巡り、尋ね回っていたとのこと。
まぁ、ちゃんと会えて良かった!
けれど、アルベルゲが大聖堂の近くと勘違いしたため、一足先に大聖堂を見てきたんだって!

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部屋は、建物一階の全部を使って、ベッドが置かれている。

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近くのコインランドリーで、洗濯をしながら、
食事をした。
他のテーブルを見ると、イワシを食べている人がいて、美味しそうだったので、イワシを頼んだ。
そのイワシを食べてる女性は、ナイフとフォークで、上手にイワシの骨をはずして食べていた。
えっ?!
私は、イワシのフライを作るとき、取り除いた骨は素揚げして食べるくらいなのに、人それぞれだなぁと思った。

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洗濯も済んで、
いよいよ明日はゴールのサンティアゴ大聖堂!
サリアを出てから、今まで時々あっていた人達とも会わなくなっている。
みんな、今、何してるのかな?
みんな、いつ到着したのかな?
早い人は、国に帰っているかな?
どんなことを考え、感じたのかな?
いろいろな人の顔が思い出される。

サンティアゴ大聖堂に着いたとき、私は何を思うんだろうか?
楽しみにして寝よう、おやすみなさい。



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