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スペイン巡礼の旅 ㉒ 2018.6.10

カルザディージャデラクエッサ 〜 サアグーン
22.4km  ( 合計413.84km )

昨日の雨で、道はぐちゃぐちゃ。
車道沿いの道と、静かな道と、さぁ、どっちにいこうと思った時、
かっこいいカップルが前を歩いていて、つい、後を追いかけた。
それは、車道沿いの道だったけど、背筋をすっと伸ばしたきれいな歩き方に惹かれ、見惚れていた。
道の悪さも気にすることもなく、ただその人達を見て歩いた。
そして、彼女達と離れるときに挨拶すると、ニコッとこれもまた、ステキな笑顔で返してくれた。

この旅で、ステキな女性に何度か出逢った。
共通しているのは、姿勢がいいこと!
歩き方がとてもきれい!
笑顔が素晴らしい!

歳は取っているけど、自分を甘やかして生きてきちゃっての今の私がある。
誰のせいでもない。
ステキと思ったからには、少しでも、近づけるやうに、背筋を、伸ばしてみたいと思っている。

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そして、こんな花いっぱいの畑も!
この花はなに?
ずっと丘の向こうまで続くピンクの花の絨毯!

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そして、また、集楽を通り、

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この日、おもしろかったのは、ある町の、教会の前の広場の木が、編み物の腹巻きをされていたこと!

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カルフルで、何のためか分からないけど、見ていると、楽しくて、暖かい気持ちになった。

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そして、この日、もう一つ、忘れられないことがあった。
この人達は、ブラジルからの巡礼者で、左の二人はご夫婦で、右の人は途中で一緒になったみたい。
このご夫婦は、前から色んな所で会っていた。

今日、その奥さんと一緒に、歩く機会があって、彼女が言うには、前のご主人が、日本人だったと。
子育てのとき、お姑さんが教えてくれた歌が日本の歌で、今でも覚えているよ、と歌いだしたのが、
♪ カラスなぜ泣くの〜♪
♪ ポッポッポ、鳩ポッポ〜 ♪
♪ カラス、なぜ泣くの〜 ♪
などなど、日本の歌。

何曲か、彼女が歌うのについて、一緒に歌いながら、ブラジルに移民で行った人達のことを思い、複雑な思いになった。

ブラジルの移民と言うと、子供の頃、ブラジルにいく一家を、地域のみんなで見送ったことがあった。
集落の外れの橋のたもとで、ブラスバンドの演奏があって、バンザイとてを上げたような…と、うろ覚えの記憶。

歳をとって、ある時、そのことが思い出され、興味があって調べたことがあった。
その方々の苦労を思い、それが、今の私と繋がっていることに、なんとも言えない思いをしたのだった。

その後、何日かしてまたこの3人と一緒になったとき、この旅で出逢った人に上げようと思って作ったという、刺繍を頂いた。
また、会えるかと思って連絡先を聞かなかったのが、ずっと、悔やまれている‥‥。

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途中のバル、中から歌声が聞こえてきて、パーティのようだった。

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野原の道を歩いて突然出た道が道路沿いのこの道。遠くに見える町が今日の目的地。

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町に着く前に立ち寄った所で、この二人の休んでいる姿を見て、
悲しいのでもなく、寂しいのでもなく、静かで、
詳しくは知らないけれども、前に見たことのあるゴッホとか、ミレーの絵の中にいる人に
重なって見えた。
私にもっと知識と表現力があったら!
写真とはだいぶ違うけど、描いてみたくて。

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そして、今日のアルベルゲ。
キッチンは、あったけど、人数の割には小さくて、とても混んでいた。
Nさんも、自炊は諦めたよう。

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友人と二人で先ずビール!
この日はお祭りだったようで、音楽隊が演奏しながら街を歩いていて、私達がいたバルにも休みに入ってきた。
オリーブに見えるのは、小さなソーセージ!
モツの煮込みと。

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そして、夕方は、Nさんと3人で違うバルで食事をした。

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夜は決まって3人でご飯を食べ、友人が言うには、カミーノ(巡礼)家族だねって。
長女、彼女。次女、私。弟、Nさん。
正直言うと、次女よりも弟の方がしっかりしていて、私は末っ子みたい。

ご飯を一緒に食べると仲良くなれるんだね!
同じ釜の飯!ですかね。

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この街は、牛追い祭りがあるんだろうか、柵が取り付けられていた。

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食事の後、3人バラバラになって、私が一人でフラフラと歩いていると、顔見知りの人達に声をかけられて、闘牛を見に行くけど、一緒に行かないかと、誘われた。
迷ったけれど、友人に何も言ってないので心配するといけないと思って、断った。
次の朝、闘牛はどうだった?と聞くと、
 " 良い血だった " と!
へえ~〜!!、こんなふうに言うの?!
この言葉がキョーレツだった。

夜、ベッドにいると、若い女性が雨に濡れて、遅くなって、着いたようだった。
日本人かな?

いろいろな事があったな、と思いながらも、すぐ眠ってしまった。
おやすみなさい。

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