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スペイン巡礼の旅 ㊶ 2018.6.29

朝、フィステーラに向うNさんを見送って、私達は、ゆっくり支度をする。
地下の食堂で、一人旅の50代前半くらいの韓国の女性と話す。彼女は、今カナダに住んでいて家族がいるのだけれど、ここ何年か巡礼路を歩きに来ている。
自分は、キリスト教の信者で、この道を歩くことで、自分が生きていく力を貰っていて、それを家族も分かってくれているから、ここに来れている、ということを言っていた。
最後にすごい話を聞いちゃったなと、こんな人もいるんだなと、思った。

今日、マドリードまで電車で移動するだけ、とのんきに構えていて、2時20分に頼んでいたタクシーが来て、電車の駅に向かった。
アルベルゲ、セミナリオ•メノールから見る景色ともお別れ。

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鉄道の駅に着いた。

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ここはスペイン。
日本の新幹線、鉄道事情とは違うことに全く気がついていない私達。
今、思えば、ただ歩いている旅の間に、世間の常識から外れて、巡礼ボケになっていたのかもしれない。
日本の感覚で、
駅に着いたら、マドリードまでの電車があって、簡単に乗れるはずと思いこんでいた!

チケット売り場で、今日の電車のチケットはもう無いと言われ!
しかも、明日も、明後日も!!
なぜなら、音楽祭があってサンティアゴには多くの人が集まっているからとのこと!
インフォメーションに行ってごらんと言われて、インフォメーションにいったが、同じ答え。

気楽に考えていた私達。やっと現実に戻って、いっときボー然となり頭が真っ白になった。

どうしよう! ふと、長距離バスがあるんじゃないかと思いついて、そばにいたおじさんにマドリードまで、バスで行けますか?と聞いてみる。
有るはずだよと、僕もバス乗り場の近くまで行くから、一緒に行ってあげると、タクシーで、一緒にバス乗り場に行った。
尋ねてみると、明日のチケットならあるということで、予約して、何とかマドリードまでは行けるとホッと一安心。

昨日、泊まった宿には戻りたくないし、
そのチケット売り場の女性に、この近くでホテルはありますか?
音楽祭で宿が混んでいるらしいので、もし、知っている所があったら教えて下さいと頼んでみたところ、
とても、親切な人で、知っているというホテルに電話をして頼んでくださった!

歩き始めたけど、道が分からなくなって迷っていたら、これもまた、親切な人に出会って、分かる所まで案内して頂いた。
今日は、思いがけないことが起こったけれど、親切な人達に次々と出会って、それはそれで幸せと思える日になった。

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久しぶりのふかふかベッド。

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窓からはプールで遊ぶ子供達も見えた。

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シャワーを浴びて、虫刺されの跡をみてみると、左脚が特に酷く、右脚、両手の甲にもあって、大小全部、水膨れになっていて、悲惨な状態!気持ち悪い!!
友人は友人で、一歩でも余計に歩きたくないくらいの辛さのようで、「あなたにに貰った痛み止めももう少なくなって心配だ」と。
もうちょっとだから頑張ろうね!!!

周りは何もない所で、一番近い小さなモールにもちゃんとした店はなく、夕食は、つまみとビールで、ささやかに済ませた。

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波乱万丈の一日だったけど、結果、OKと思うことにしよう!!

昨日、予定を早めて帰ることに決めてから、友人が、旅行会社との連絡、交渉を全部引き受けてやってくれた。
本当にありがたくて、感謝、感謝でいっぱい!

おやすみなさい。


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