見出し画像

ラ・サールは早慶附属よりオトク校(東洋経済5/29号より)

ラ・サール在学中にも教員から言われたことがある。入学偏差値と卒業偏差値を比べたらラ・サールはかなり良い方だ、と。

東洋経済では日能研のR4偏差値が利用されている。ラ・サール中は慶應義塾や早稲田実業よりも合格難度は低い。けれど、早慶「以上」(旧帝大・国公立医学部・早慶)の進学者が多いという話。

早稲田や慶應の附属であればほぼ100%の早慶進学が期待されるので、卒業生に占める早慶以上の指数を100としたときに、各学校の卒業生に占める早慶以上の指数がどれくらいかという指標。進学校は合格者で算出しているため、実際には一人で東大にも早稲田にも慶應にも受かる生徒がいるから、進学者が100%早慶以上というわけではないけれど。指標としてはとても面白い取り組み。

私自身は早稲田大学の出身で、早稲田に愛着を持っているので、息子が早稲田の付属(系属)に進学することに関してはほぼ全部ポジティブな感情になると思う。東大や医学部への進学の含みを持たせたいと、他大学に未練を残す人にとっては、12歳あるいは15歳の段階で付属に進学することに少し抵抗があるのはよく理解できる。

内部進学のリスク?

内部進学により中学も高校も大学もコミュニティが変わらないリスクが指摘されている。マンモス大学に進学しても付属生たちでつるむのか。確かに早大学院出身者は語学も違うクラスだったので1年の頃はつるんでいるように見えたけど、その後はどうだったんだろう。ラ・サールはラ・サールで、卒業後も大学は違えどつるんでいた記憶もあるし。未だにラ・サールOBでよく集るし。

進路の多様性は大事?

付属だとみんな同じ大学に進むので〜ということだけれども、ラ・サールはラ・サールでだいたい東大か医学部。付属校と比較して多様性があるかはけっこう微妙なところだと思う。それこそ公立高校でも、高校入試で入ってくる生徒の学力層はかたまって、みんな国公立大を目指すように指導されて、ね。それこそ早稲田大学単体の全体を見た方が「ダイバーシティー」は感じられる気がする。総理大臣を目指したり、お笑い芸人を目指したり、公務員や大企業を志向する人まで本当に様々やった。様々。。。

学校歴は進路をあんまり担保しないみたい

就職状況とかを見ていて、やはり早慶以上が大手と言われる企業にたくさん入っていく現状はある。けれど、早慶に行けばそういう企業に誰でも入れるかというとそうではなく。実際は「東大落ち」早慶みたいな基礎学力の高いメンバーが結果的に就職で良い結果を得ているというデータもあるみたい。そう考えると、高校生までにしっかりとした学力(それも科目数も幅広く)を身につけることが大事だし、就職が良いからという理由で進路を選ぶのではなく、授業以外のコミュニティーなども含めた校風を自分の目や肌感覚で見極めて進路を選ぶほか無いよな、というのが今の結論。

とりあえず東大、もあながち間違っていない

ラ・サールではとりあえず東大という指導をされる。高3の授業はほぼ東大対策。東大の過去問や、各予備校の東大模試の過去問を授業中に取り組む。他大学志望者はどうすんの?って話だけど、東大を目指しておけば大丈夫というとても「おおらかな」指導。東大行くか行かないかはおいておいて、高校課程の学習の最高峰が東大過去問演習なのかも知れない。そして、その学びをしていれば、どこに行ったって人生どうにかなるよ、というラ・サールの先生方の親心なのかも知れない、と今になって思い至る。

ラ・サールは早慶付属よりオトク校。