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フリーランスのお金のやりくり

私はフリーランスなので、毎月同じ日に同じ金額が振り込まれることはありません。しかも受注ベースのフリーランスなので、忙しい時と忙しくない時があります。そういう仕事の仕方なので、入金のペースがジェットコースターの様に激しいんです。

2ヶ月間全く入金されない月があることもザラです。3ヶ月入金が無いこともあります。3ヶ月も入金されないと、銀行口座は絞っても一滴も出てこない雑巾です。一滴も出てこないどころか、手の水分を吸収しようとするぐらいに乾燥しています。手にくっつきますね。カラッカラに干からびて干しダラの様に固くなっています。乾燥して尖ったところで人を刺すことは出来ませんが、チクッとさせることは出来ます。砂漠化です。

砂漠化が4ヶ月も5ヶ月も続くと私自身も乾燥してしまうんですが、5ヶ月も入金が無かったことはここ25年ぐらいありません。

そして、入金がある時にはゲリラ豪雨だったりするんです。雨で砂漠がしっとりして植物が芽を出すとかそんないい感じではなく、ヒザのすぐ下ぐらいまで浸水することもあります。

そのぐらい乾季と雨季の切り替わりが極端です。ヒザのすぐ下ぐらいまで浸水していれば、砂漠化まで1年ぐらいしのげそうに感じますが、私が立っている砂質は水はけが良すぎるんです。全国の学校の校庭で使って欲しいぐらい、脅威の水はけっぷりです。いや、国立競技場で使えるんじゃなかろうか。

朝方ゲリラ豪雨が来て、昼ぐらいにヒザ下ぐらいまで浸水したのに、夕方には水がはけて表面が少し乾いている状態だったりもします。この砂質をもう少し粘土質にしたいんですが、粘土質になる気配は全くありません。

数ヶ月の砂漠化の時、普段使いの普通口座はマイナスになります。ビックリするぐらいのマイナスになることもあります。新社会人の年収ぐらいのマイナスになることもたまにあります。そんな事がしばしばあるので、同じ口座の定期預金の方にいくらかまとまったお金を入れてあります。

まとまった定期預金があると、それの9割ぐらいまでは普通口座でマイナスに出来るんです。ってドヤ顔で書いてますけど、知ってますよね。

でも、お金の計算って単なる数字なんですけど、マイナスという表記がされてるだけで気持ちが悪いんですよね。後ろめたいと言うのか、敗北感が強んです。

そんな時、別の銀行の口座から補填します。別の銀行の口座というのは出来るだけ触らない様にしている貯蓄用の銀行口座です。普段使いの銀行口座がマイナスにならないように、貯蓄用の銀行口座から補填するんです。ただただ、マイナスという表記が嫌なためだけに。

いやしかし!

貯蓄用の銀行口座から自分のお金を移動させているだけなのに、普通口座に補填すると借金している気分になるんです。誰から借金しているかと言うと、自分なんです。自分のお金を移動させているだけなのに、ものすごく重たい気分になります。

そして、普段使いの口座の砂漠化が収まってきた時に、補填された金額分を元に戻します。元に戻した時にやっと借金苦から開放された気分になります。生きていこう、と思います。

お金って単なる数字なのに、ものすごく感情が乗りますよね。

前にも書いたことがあるんですが、人の感情は銀行口座の残高と比例すると思っています。「なんかこの人、今日はイライラしているな。」と思ったら、その人の銀行口座の残高が極端に減ったか、マイナスになったかだと思います。間違いありません。

逆に無意味にやたらと機嫌がいい人は、5つぐらいの案件のギャラが惑星直列を起こして振り込まれた日なんだと思います。年収の4割ぐらいが一度に振り込まれるような日です。間違いありません。

そのお金を平均化すれば喜ぶような額ではないんですが、まとまった金額というのはテンションが上ります。いや、本当に冷静に計算すればむしろ少し足りないぐらいなのに、まとまった金額というだけではしゃいでしまうのです。

我々は単細胞なので、10年後に納品する仕事をギャラ1000万円で頼まれたら、その日の夜、みんなを連れて白金台辺りの焼肉屋に行くでしょう。二軒目のバーではクリュッグとサシカイアをボトルで頼むでしょう。年で割ったら1年で100万円。月で割ったら8万円程度なのにです。

私はそんなやりくりを20年ぐらいやっています。

いやしかし!(2回目)

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