どうでもいいことを書けばいい
私がnoteを書くようになったのは2018年の12月。ある方と1年後にフォロワーが多い方が勝ちだという勝負で始めました。
私は「noteを始めました」というお知らせを、すぐにTwitterですることはしませんでした。それではフォロワーが増えないと思ったからです。「noteを始めました」と言って読みに来てもらっても、そこには数本の投稿しかありません。対面で知っている人ならまだしも、私が何者かも分からない状態ではフォローされないと思ったからです。
そこで、20本ぐらいの映画制作に関する投稿をひっそりと投稿し終わってから、プロフィールに映画監督と入れて「noteを始めました」とお知らせしました。
その頃は映画監督というプロフィールでnoteを書いている人がかなり少なかったので、noteのアルゴリズムが私を映画監督の代表として認識してしまったんだと思います。
noteに登録する時に興味のあるカテゴリーみたいのを仮に登録すると思うんですが、そこで「映画」にチェックをした人に私が紹介されていったんだと思います。noteがどんどん大きくなっていく時期とも重なって、私のフォロワーもどんどん増えていきました。いまは5万2000人ぐらいフォロワーがいますが、実質的に気にされている人数は1000人以下だと思います。
私はストレス解消としてnoteを書いているので、私の専門性を押し出した投稿は少ないです。「プロフィールに映画監督と書いてあったから、映画に関する投稿ばかりをしてくれるかと思ったら、自分が中年であることの悲哀ばかり書いているおじさんのブログだった。」と思って離れていった人も数多くいるでしょう。
そして私は知ってるんです。知っているんですよ!
専門性を押し出してその専門性についてばかり書いた方が、フォロワーも増えるしマガジンの購読者も増えるであろうことを!
それはXも同じです。事実、私がそういうフィルターでフォローする人を選んでますからね。すごく興味があるプロフィールなのに、実際のポストを見てみると「飲んだあとはカップヌードルカレーしかあり得ん」とか「推しのペンミまた落ちたwww」とか、そんな事ばかり書いている人はフォローしないんです。私はその人の専門性ばかりをポストしている人をフォローしてるんです。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、いま私は私をディスっているのです。映画監督とか映画祭とかカンヌがなんとかいうプロフィールを書いてるくせに、映画の話題なんて0.01%ぐらいしか書かないんですから。
特にXは酷い。よくもあんな私みたいな人間をフォローしてますよね。知り合いならまだしも、いや、知り合いの知り合いの知り合いぐらいまでならまだしも、全く知らない人がいるはずなんです。ただただ中年のどうでもいい日常を文字化してるだけですからね。
いやしかし!いやしかしですよ!
それでもいいからみんなnoteを書いたらいいのにと思うのですよ。専門性が無くて引け目があるのは分かります。「平林さんは専門性があるからいいんですよ」と言われるかも知れませんが、私がnoteで書いてるのは私の専門性に関係のないことばかりですから。
noteを書くように勧めても書かない人は「私には書くことなんて無いんですぅ〜」と言います。みんな言いますね。
いやしかし!いやしかしですよ!
どうでもいいことを書けばいいんです。役に立たないことを書けばいいんですよ。自分語りをすればいいんですよ。私のようにストレス解消として書けばいいんです。
何でそんな乱暴なことを言うかと言いますと、あの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人やあの人の書いた文章を読みたいからです。仕事の告知ばかりじゃなくて、その人の心の中を0.001mmでも垣間見てみたいんです。「ここのところ仕事ばかりして疲れた。エクレア買った。」という文章を読みたいのですよ。
SNSに出てくる時はいつもアイロンのかけられた服をピシッと着て現れますが、そんな「公式」みたいなお知らせはどうでもいいんです。個人のSNSなのに「新商品発売」みたいな事しか書かないのはもったいないんですよ。
私たちが戦争の怖さや不条理さを知るのは、その時の権力者の言葉ではなく、市井の人々が書いた日記だったりするんです。「隣町に爆弾が落ちた。そろそろ白菜が漬かる頃。」という文章から当時の情景が浮かんで来るんです。
一度も会ったこともないのに、20年以上SNSで繋がっている人もたくさんいます。そういう人の「もうお腹いっぱい。残りは冷凍する。」というポストを読んで、「ああ、あの人は今日も元気にやってるな。」と思うんです。会ったこともないのにです。そういうSNSの日常を、かけがいのない日常と言ってもいいと思うんです。事実、私はそう思ってますから。
noteはまだまだ発展途上です。もっとたくさんの人がnoteを書いてくれますように。
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