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世界花

新作の油絵の紹介です。
オーストラリアのBeinart Galleryの企画展“Small Works 2023”に出している作品です。では以下作品紹介をさせていただきます。

 前回まで4回にわたってご紹介したシリーズの並行世界のお話です(該当シリーズのリンクも記事の後方に貼ってあります)。

 後戸で発生した紫陽花はこの世界に降ってきました。この紫陽花を中心に何もない真っ白な世界に色彩がもたらされました。
 紫陽花から立ち上がる木はこれからぐんぐんと大きくなり後戸と地上との橋渡しをします。この木は後戸からのエネルギーを地上へと供給し、世界創造の源となります。 
 宗教的なモチーフとしては神木、石座、神籬など神様やあの世とをつなぐものがありますし。物語やゲームなどに登場する世界樹のように天空を支え、地下に伸びた根は冥界に繋がっているようなイメージです。
 人知を超えた大きさな対象はそれだけで畏怖の対象となりえます。この世界にもたらされた巨大な紫陽花もこれかこの世界がどうなるのかというある種の不安を掻き立てるものです。しかし、一方でこの未知の紫陽花は世界を想像するエネルギーを内包し希望をもたらすものでもあります。
 神々しい紫陽花は畏れと希望の内包したアンビバレントな存在です。牡丹の花に包まれた少女もまた子供と大人の中間に位置し同じような二律背反な要素を内包しています。
 希望となるかそれとも畏れる対象となるか、見る人によって変わってくるでしょう。見る状況や時期によっても違った見え方をするでしょう。
 この世界の未来がどうなるのか、考えながらご覧下さい。

【作品情報】
タイトル:始まりの地で祈る(岐_a_芽生える生命の樹)
Source of the World
サイズ:300*300mm
素材:パネルに油彩
制作年:2023年

本作品はオーストラリアのBeinart Galleryの企画展“Small Works 2023”に出品しています。
こちらより画廊による企画展の出品作品がご覧いただけます。

https://beinart.org/collections/small-works-2023


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