なにもない一日を三人称で語る

彼は妻と2人で休日を過ごした。
彼の妻は、金曜日の夜から今日はグダグダすると決めていた。彼は彼女のそういう決断する力を高く評価している。
事実、今日は1歩も外に出ることなく、1日が終わった。

寒い日だった。
彼はふと、今日はなにか積み上がることをしたのかと考える。いつもそこから自己卑下が始まる。

だが、何もしていない今日だが、いつもと違った。彼は妻とソファに並んで、DVDを見たりゲームをしたり、YouTubeを見たりお風呂に入ったことに幸せを感じている。温かさが広がるような感覚を味わった。

我々には各々が目指す場所を示した地図を、心の中に持っている。様々な感情が生じるが、それはどうなっても変わらないことだ。自分の感情受け入れ、それらの感情と共に進む。
彼は今日妻と観たDVDの内容に感化され、ベッドに入る。

なんと素敵な彼だ。彼の妻も素敵ではないか。私は、最高かよ、と叫びたい。