ベトナム経済リポート

ベトナムの貿易収支が拡大、観光客数が急増、小売売上高が増加、インフレ率が低下、工業生産が8か月ぶりの高水準といった経済関連の最新情報です。

  1. ベトナムの貿易収支:2023年10月、ベトナムの貿易収支は前年同月からさらに拡大し、30億米ドルの黒字を記録しました。輸出は前年同月比5.9%増の333.1億米ドル、輸入は5.2%増の293.1億米ドルでした。1月から10月までの期間で、国の貿易黒字は前年同期比で急拡大し、246.1億米ドルに達しました。

  2. ベトナムの観光客数:2023年10月、ベトナムへの国際観光客が前年同月比で129.7%増加し、110万人を記録しました。主要な来訪者はアジアからで、中国(1,220.3%増)、韓国(146.7%増)、日本(128.1%増)、台湾(559.2%増)が大幅に増加しました。また、アメリカからの訪問者も27.1%増加し、主に米国(20.4%増)によるもので、ヨーロッパからの観光客も69.7%増加し、その中にはロシア(109.0%増)、英国(53.1%増)、フランス(59.3%増)、ドイツ(55.1%増)が含まれています。1月から10月までの期間で、ベトナムへの国際観光客数は324.1%増加し、999万人に達しました。

  3. ベトナムの小売売上高:2023年10月、ベトナムの小売売上高は前年同月比7.0%増加し、物品の販売は6.7%増加しました。その一方で、他のサービスの販売は緩慢な伸び(0.2%増加)を維持しました。宿泊施設と食品サービス(14.9%増加)および旅行活動(51.4%増加)の販売は増加率が加速しました。1月から10月までの期間で、小売業は9.4%増加しました。

  4. ベトナムのインフレ率:2023年10月、ベトナムの年間インフレ率は、9月の7か月ぶりの高水準(3.66%)から3.59%に低下しました。食品・飲料サービス(2.81%)、住宅・建設資材(6.88%)、衣類・靴(1.97%)、文化・娯楽・観光(1.34%)、教育(7.14%)などの価格上昇は緩やかでした。一方、交通費用は引き続き増加しました(3.9%)。ボラティルなアイテムを除いた年間インフレ率は、前月の4.49%から14か月ぶりの低水準(3.43%)に低下しました。月次では、10月に消費者物価が0.08

%上昇し、5か月ぶりの低水準で、前月の1.08%上昇から鈍化しました。

  1. ベトナムの工業生産:2023年10月、ベトナムの工業生産は前年同月比で4.1%増加し、前月の2.9%増から上昇しました。これは工業生産が6か月連続で拡大し、2021年2月以来の最も急速なペースでした。製造生産(4.9%増加)および電力・ガス供給(5.6%増加)の増加が加速し、採掘生産の減少は引き続き緩和しました(-5.7%増加)。一方、水供給と廃棄物処理に関連する活動は増加率が減少し(5.2%増加)、年初から10か月間で工業生産は0.5%増加しました。

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