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経済指標リポートまとめ3.0 19:45 20240821 

鉄鋼市場の動向

1. 鋼鉄先物の反発

  • 鋼鉄先物価格の上昇: 鉄鋼棒(スチールリバー)先物は1トン当たり3,100元を超え、8年ぶりの安値である2,790元からの反発を続けました。これには、中国での粗鋼生産が7月に9.5%減少したことが影響しています。これは、需要の急落が製鉄所の利益を押し下げた結果であり、先物市場に一定の安堵感をもたらしました。

2. 需給バランスの影響

  • 過剰供給の懸念: 鋼鉄市場では依然として供給過剰が懸念されていますが、中国経済の減速が新規住宅需要の大幅な減少を引き起こし、2023年7月には2015年以来最速の住宅価格の年次減少が確認されました。また、中国共産党(CCP)が金属集約型セクター、特に建設業への依存を減らす意向を示しており、これが多額の負債を抱える不動産開発業者の存続に影響を与えています。

3. 輸出と貿易摩擦

  • 輸出拡大の影響: 需要の急減を補うため、製鉄所は低価格での輸出を増加させましたが、これは貿易パートナーからのダンピング指摘を招く結果となりました。このため、中国鋼鉄に対する貿易障壁の導入が進み、製鉄所が今後も海外市場に依存できるかどうかについての不確実性が高まっています。


1. 債券市場の動向

  • 南アフリカ10年国債利回り: 水曜日、南アフリカの10年国債利回りは10ベーシスポイント上昇しました。これは、米国とスペインの10年国債利回りがそれぞれ0.80bpsと0.75bpsの増加を記録したことに続く動きです。

2. 外国為替市場の動向

  • 韓国ウォンの下落: 韓国ウォンは0.69%下落し、外国為替市場で最大の下落を記録しました。その他、日本円(-0.48%)やノルウェークローネ(-0.36%)も下落しました。一方、メキシコペソが0.28%上昇し、米ドル指数は0.14%の上昇を見せました。

3. スロベニアの生産者物価指数

  • 生産者デフレーションの緩和: スロベニアの生産者物価は、2024年7月に前年同月比で1.9%減少し、前月の2.1%減少から緩和しました。これは1月以来の最も緩やかなデフレーションであり、特に製造業(-1.3% vs -1.4%)や電気・ガス・蒸気・空調供給(-13.7% vs -15.1%)の価格低下が緩やかになったことが影響しました。

4. ポーランドの雇用状況

  • 企業部門の雇用成長: ポーランドの企業部門の雇用は、2024年7月に前年同月比で0.4%減少し、6.489万人となりました。これは10か月連続の減少となり、月次ベースでは0.1%の小幅な増加を示しましたが、年間では依然として低迷しています。

5. アイスランドの金利政策

  • 政策金利の据え置き: アイスランド中央銀行は、2024年8月の会合で7日間物預金金利を9.25%に据え置きました。この金利は2010年以来の最高水準であり、インフレ圧力や国内需要の強さが持続する中、中央銀行は慎重な姿勢を維持しています。


1. スペイン株式市場の動き

  • IBEX 35指数: 水曜日、IBEX 35はヨーロッパの他の市場に遅れを取りながら横ばいで始まりました。投資家は、米連邦準備制度理事会(FRB)の7月の会合議事録とジェローム・パウエル議長のスピーチを待ち、今後の利下げのペースと規模に関する洞察を求めています。個別株では、イベルドローラ(+0.4%)やフェロビアル(+0.3%)が小幅に上昇した一方、インディテックス(-0.2%)、サンタンデール(-0.2%)、BBVA(-0.2%)、カイシャバンク(-0.4%)、アマデウス(-0.3%)が下落しました。グリフォルスとプイグ・ブランドはそれぞれ2.8%と2.5%上昇し、目立った上昇を見せました。

2. イタリア株式市場の状況

  • FTSE MIB指数: 水曜日、FTSE MIBは33,160ポイント付近でやや上昇し、前日の弱いセッションから回復しました。投資家はFOMC議事録の発表を前に慎重な姿勢を示しています。特に注目されるのは、2023年4月から2024年3月までの米国の労働データの修正ですが、これがジャクソンホールでのパウエル議長の利下げ支持に影響を与える可能性は低いと見られています。ミラノ市場では、サイペムが2.5%上昇し、サウジアラビアで20億ドル規模の新しい契約の噂が浮上したことが影響しました。また、レコルダーティ・オルディナリーは、ジェフリーズのアナリストによる目標株価の引き上げを受けて2.2%上昇しました。ユーティリティ株はパフォーマンスが低迷し、銀行株はまちまちの動きとなりました。

3. ポーランドの賃金と生産者価格

  • 賃金の動き: ポーランドの企業部門の賃金成長率は、2024年7月に前年比10.6%に減速し、前月の11%から下落しました。これは、2023年12月以来最も低い増加率で、市場予測の10.8%を下回りました。月次ベースでは、賃金は1.6%増加し、これはボーナスや賞与、退職金などが主な要因です。

  • 生産者価格: 2024年7月のポーランドの生産者価格は前年比4.8%減少し、前月の5.8%減少からやや緩和されましたが、市場予測の5%減少には及びませんでした。鉱業や製造業、電気・ガス・蒸気の供給コストが引き続き低下しましたが、廃棄物管理分野では価格が上昇しました。

4. フランス株式市場の反発

  • CAC 40指数: 水曜日、フランスのCAC 40指数は0.3%上昇し、前日の5日連続の上昇後の下落から反発しました。投資家は、米連邦準備制度理事会(FRB)の7月の会合議事録を期待しており、利下げに対する慎重なアプローチが示されると見込んでいます。個別株では、アルセロール・ミッタルが約1.1%上昇し、ステランティスNV、ソシエテ・ジェネラル、ユニベイル・ロダムコ・ウェストフィールド、エシロールも0.9%から1%の間で上昇しました。一方、ダノンの株価は約1%下落し、カルフールとエデンレッドもそれぞれ0.4%と0.6%下落しました。


1. クウェートのインフレ率加速

  • インフレ率: 2024年7月、クウェートの年間インフレ率は3.0%に加速し、前月の2.84%から上昇しました。食料・飲料(5.89% vs 5.60%)、娯楽・文化(2.35% vs 2.04%)、その他の商品・サービス(4.86% vs 4.55%)、衣料品・履物(5.63% vs 5.58%)の価格が上昇しましたが、住宅・公共料金の価格上昇は同水準を維持(0.91%)しました。一方、交通費はやや緩和されました(0.49% vs 0.70%)。月間では、消費者物価指数が0.15%上昇し、6月の0.22%の上昇からやや緩やかになりました。

2. 欧州の天然ガス備蓄レベルが目標を上回る

  • 天然ガス市場: 欧州の天然ガス先物価格は、8月19日時点で貯蔵レベルが90%に達し、EUの11月目標を2ヶ月以上前倒しで達成したことで、約€38/MWhに低下しました。ロシアからの供給懸念があるものの、欧州の貯蔵レベルが過去5年間の平均を上回っているため、価格上昇が抑制されました。しかし、ノルウェーの主要ガス供給業者からの供給途絶のリスクがあり、今後の課題となる可能性があります。

3. 香港株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: ハンセン指数は0.7%下落し、17,391で取引を終了しました。これは今週の4週間ぶりの高値から2日連続での下落を示しています。技術株が約2%下落し、JD.comはウォルマートが株式を売却したことにより9%近く急落しました。不動産、金融、消費関連株も下落しましたが、FOMC議事録の発表やパウエル議長のスピーチを前にした米国先物の上昇が下落を抑制しました。

4. ポーランドの工業生産増加

  • 工業生産: ポーランドの工業生産は2024年7月に前年同月比で4.9%増加し、6月の横ばいから回復しましたが、市場予測の7.3%には届きませんでした。鉱業・採石業(2.3% vs -2.6%)と製造業(5% vs -0.1%)の生産が回復しましたが、月間ベースでは3.3%減少し、前月の3%の増加を反転させました。

5. 南アフリカのインフレ率が3年ぶりの低水準に

  • インフレ率: 南アフリカの年間インフレ率は、2024年7月に4.6%と2ヶ月連続で低下し、3年ぶりの低水準となりました。これは、食料・ノンアルコール飲料(4.5% vs 4.6%)、輸送(4.2% vs 5.5%)、住宅・公共料金(5.3% vs 5.5%)など、いくつかのカテゴリーでの価格上昇が抑制されたことによるものです。コアインフレ率も2年以上ぶりの低水準の4.3%に減少しました。月間では、7月の消費者物価指数が0.4%上昇し、6月の0.1%上昇から拡大しました。


1. 農産物市場の動向

  • 主要商品:

    • トウモロコシの価格が5.27%急落し、市場での最大の損失を記録しました。他にも小麦が4.15%、菜種が1.26%下落しました。

    • 上昇した商品としては、オート麦が3.12%、パーム油が0.94%、米が0.79%上昇しました。

2. 金属市場の動向

  • 主要商品:

    • チタンの価格が2.11%下落し、金属市場での最大の損失を記録しました。

    • 一方、鉄筋鋼の価格が1.76%上昇し、ゴールドはほぼ横ばいで-0.07%の微減となりました。

3. エネルギー市場の動向

  • 主要商品:

    • エネルギー市場では、英国ポンド建ての天然ガスが0.90%上昇し、他の商品に比べて目立った動きを見せました。

4. 南アフリカ株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス:

    • JSE指数は83,970を超え、資源関連セクターの上昇により史上最高値を更新しました。

  • 国内データ:

    • 南アフリカのインフレ率は7月に4.6%と3年ぶりの低水準に達し、南アフリカ準備銀行の目標値に近づきました。

  • ローカルニュース:

    • 国営物流企業Transnetが、財政の安定と鉄道や港湾インフラの復旧のために政府からの債務救済を求めています。

5. 英国株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス:

    • FTSE 100はほぼ横ばいで推移し、鉱業株が市場を牽引しました。Rio Tinto、Fresnillo、Glencore、Anglo Americanが1%以上の上昇を見せましたが、AstraZeneca、Shell、BPは下落しました。

  • 経済データ:

    • 英国の7月の公的部門借入額は予想を上回る31億ポンドとなり、前年同月比で18億ポンド増加しました。

6. ドイツ株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス:

    • DAX指数は、前日の10連勝を止めた後、再び上昇に転じました。SAPとSiemensが約0.5%上昇し、Porsche AG、Siemens Energy、Commerzbankがそれぞれ約0.8%上昇しました。

7. インドネシアの金利決定

  • 政策金利:

    • インドネシア中央銀行は8月の会合で金利を6.25%に据え置きました。これは市場の予想通りで、2024年および2025年のインフレ目標を達成するための措置です。

  • 経済状況:

    • 7月のインフレ率は2.13%に低下し、2022年2月以来の最低水準となりました。


1. 欧州株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: 水曜日に欧州の株式市場は小幅に上昇し、Stoxx 50は0.3%上昇、Stoxx 600は0.1%上昇しました。これは前日に5日連続の上昇が終了した後の小幅な反発です。

  • 業種別の動向: 基礎資源株が1.2%上昇し、特に上海アルミ価格の供給不足による急騰が影響しました。Voestalpineは、モルガン・スタンレーが格上げしたことで3.8%上昇しました。

  • 企業別の動向: 一方で、Alconは第2四半期の売上高が予想を下回り、株価が2.2%下落。Sonova Holding AGもモルガン・スタンレーの格下げを受けて3.2%下落しました。

2. 米国の労働市場データの修正予測

  • BLSデータ修正: 労働統計局(BLS)は、2024年3月までの1年間の米国の雇用成長に関する修正データを発表予定です。この修正は、実際の雇用成長が初期報告よりも弱かったことを示す可能性があります。

  • 修正予測: 経済学者は、雇用者数が600,000人以上下方修正される可能性があると予測しており、これにより月平均で50,000人程度の雇用が少なくなる可能性があります。

  • 影響: これらの修正が大幅であれば、既に雇用市場が冷え込んでいた可能性が示され、景気後退への懸念が高まる可能性があります。

3. タイ中央銀行の政策金利決定

  • 政策金利: タイ中央銀行は2024年8月の会合で、政策金利を2.5%に据え置きました。これは、5回連続の据え置きとなります。

  • 経済状況: タイ経済は第2四半期に前年同期比2.3%成長しましたが、政治的不確実性が見通しを曇らせています。7月の消費者物価指数は前年同月比0.83%上昇しました。

4. 英国の公的部門借入状況

  • 公的部門借入: 英国の公的部門純借入額(銀行を除く)は、2024年7月に31億ポンドに拡大し、前年同月の13億ポンドから大幅に増加しました。

  • 主な要因: 公的部門の支出はインフレーションの影響で増加しましたが、一部は債務利息の減少で相殺されました。歳入は20億ポンド増加し、主に自己申告所得税が押し上げました。


1. オーストラリア株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: S&P/ASX 200指数は水曜日に0.16%上昇し、8,011で取引を終え、9日連続の上昇を記録しました。

  • 主要な要因: 強力な企業決算が市場のセンチメントを押し上げました。特に、物流ソフトウェアメーカーのWisetech Globalが17.9%急騰しました。

  • 業種別の動向:

    • 物流ソフトウェア: Wisetech Globalは、年間利益の堅調な報告と配当の増加、今会計年度の収益成長予測の上方修正により、株価が急上昇しました。

    • パレットメーカー: Bramblesは5億ドルの自社株買い計画を発表し、株価が9.1%上昇。

    • 鉄鉱石セクター: BHPグループ(1.3%上昇)、リオ・ティント(1.3%上昇)、フォーテスキュー(4%上昇)が好調。

2. ヨーロッパ株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: ヨーロッパの株式市場は水曜日の早朝に高めのオープンが予想されています。

  • 主要な要因: リスクセンチメントが安定している一方で、連邦準備制度理事会(Fed)の最新の政策会合の議事録に注目が集まっています。

  • イベント注目: 金曜日に予定されているジャクソンホール・シンポジウムでのパウエル議長のスピーチが、市場の注目を集めています。

3. ニュージーランド株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: S&P/NZX 50指数は水曜日に0.44%下落し、12,503で取引を終えました。これは3日連続の下落です。

  • 主要な要因: 企業決算の影響で、特にFletcher Buildingが2.7%下落。

  • 注目銘柄: Synlait Milkは、リキャピタリゼーションの条件に合意し、銀行施設の再融資の最終段階にあると発表し、株価が16.5%急騰。

4. インド株式市場の動向

  • 市場パフォーマンス: BSE Sensexは水曜日に0.2%下落し、80,639で取引を終えました。

  • 主要な要因: テクノロジー、金融サービス、銀行セクターが市場全体を押し下げました。

  • 注目銘柄: ウルトラテック・セメント(-1.2%)、ICICI銀行(-1.1%)、タタ・スチール(-1.0%)が主要な下げ銘柄。

5. 今後の注目イベント

  • 連邦準備制度の政策会合議事録: 水曜日に公開予定で、市場は金利政策のヒントを探っています。

  • ジャクソンホール・シンポジウム: 金曜日に予定されており、パウエル議長のスピーチが注目されています。


為替市場の動向: 韓国ウォンが下落

  • 韓国ウォン: 韓国ウォンは0.37%下落し、主要通貨の中で最も大きな損失を記録しました。また、日本円も0.30%下落しました。他の通貨の動向としては、ドル指数が0.08%上昇、ユーロが0.07%下落、ポンドが0.04%下落しています。

エストニア生産者物価指数が14か月ぶりに上昇

  • エストニアの生産者物価指数(PPI): エストニアの生産者物価指数は2024年7月に前年同月比で0.8%上昇し、前月の0.5%減少から反発しました。2023年5月以来初めての上昇で、水道供給(7.9%)および製造業(0.9%)の価格の反発が主な要因です。一方で、電気、ガス、蒸気および空調供給(-0.9%)や鉱業および採石業(-0.8%)の価格は減少が緩やかでした。月次ベースでは、7月の生産者物価は0.4%増加し、前月の0.7%増加から伸びが鈍化しました。

オランダの消費者信頼感が依然として低調

  • オランダの消費者信頼感: 2024年8月のオランダの消費者信頼感指数は-24で、7月の5か月ぶりの低水準から変わらず、過去20年間の平均である-10を大きく下回っています。過去12か月の経済状況に対する消費者の見方はより悲観的となり、次の12か月についても悲観的な見通しが続いています。しかし、過去12か月および次の12か月における家計の財政状況に対する見方は若干改善しました。また、大きな購入を行う時期としての意欲はわずかに改善しましたが、依然として消極的な状態が続いています。


パーム油価格上昇

  • マレーシアのパーム油先物: 価格はトンあたりMYR 3,730を上回り、前回のセッションでの安値MYR 3,698から反発しました。この上昇は、大連商品取引所やシカゴ商品取引所(CBoT)での他の油の価格上昇によって支えられています。また、インドの祭りシーズン(9月から11月)を前にした買い意欲もポジティブな要因となっています。一方で、強いリンギットや、8月前半にマレーシアのパーム油製品の出荷量が7月比で16.7%から18.5%減少したことから、輸出の弱さに対する懸念が上昇を抑えています。

ニュージーランドドルの上昇維持

  • ニュージーランドドル(NZD): ニュージーランドドルは$0.614付近で推移し、2ヶ月ぶりの高値を維持しています。これは、米ドルの弱さが続いていること、特に連邦準備制度(FRB)が9月に金利を引き下げる可能性が高いとの期待によって支えられています。さらに、乳製品オークションでの結果が良好で、世界の乳価が5.5%上昇したことも、NZDを支える要因となっています。

BIの金利決定を前にインドネシア株が再び最高値を記録

  • IDX総合指数: インドネシアの株式市場指数は0.6%上昇し、7,574ポイントに達し、4日連続で上昇しました。投資家はインドネシア中央銀行(BI)の金融政策決定を前に楽観的であり、同中央銀行が金利を4回連続で据え置くと予想されています。市場は、テクノロジー、金融、耐久消費財セクターへの資金流入によって支えられています。

FRB議事録発表を前に金価格が上昇

  • 金価格: 金価格は1オンスあたり$2,510を超え、前回のセッションで記録した過去最高値に迫っています。投資家はFOMC議事録と、ジャクソンホールシンポジウムでのFRB議長パウエルのスピーチを待ち構えており、これが米連邦準備制度の金融政策の方向性に関する重要な洞察を提供すると期待しています。市場は、今年中にFRBが合計100ベーシスポイントの利下げを行うと予想していますが、9月に行われる利下げの幅(25または50ベーシスポイント)については意見が分かれています。


1. Hong Kong株式市場:2日連続で下落

  • ハンセン指数: 香港のハンセン指数は152ポイント(0.9%)下落し、17,360ポイントとなりました。これは2日連続の下落で、米国市場が8日間の上昇を終えたことや、FRBの議事録公開とジャクソンホールでのパウエル議長のスピーチを控えた慎重な姿勢が影響しました。市内の7月のCPIデータでは、インフレ率が2.5%に達し、8か月ぶりの高水準となりました。

2. 中国株式市場:追加刺激策の欠如で不安定

  • 上海総合指数: 上海総合指数は0.3%下落し、2,860ポイントを下回りました。一方で、深圳成分指数は0.2%上昇し、8,272ポイントとなりました。市場は新たな刺激策の欠如により伸び悩んでいます。中国人民銀行がローンプライムレートを据え置いたことや、7月の銀行貸し出しが予想以上に減少したことが影響しました。

3. オーストラリアドル:1か月ぶりの高値に

  • オーストラリアドル: オーストラリアドルは0.675ドル付近で取引され、1か月以上ぶりの高値を維持しています。米ドルが弱含みとなり、FRBが経済低迷を回避するために借入コストを引き下げる必要があるとの予想が高まったことが背景です。一方、オーストラリア準備銀行の議事録は、キャッシュレートが当面の間、現状維持されることを示しています。

4. 日本円:2週間ぶりの高値付近で推移

  • 日本円: 日本円は145.4円近辺で取引され、2週間ぶりの高値付近で推移しています。米ドルが弱含む中、FRBが利下げを行うとの見方が強まっているためです。日本国内では、7月の貿易赤字が拡大し、輸出が予想を下回り、輸入が加速したことが報告されました。

5. 原油価格:米国在庫増加で下落を継続

  • WTI原油先物: WTI原油先物は1バレル73ドル前後で取引され、3日連続の下落を記録しました。APIデータによると、米国の原油在庫が34.7万バレル増加し、予想に反して在庫が積み上がりました。中東情勢の進展も市場に影響を与えています。


1. 韓国株式市場:半導体メーカーの下落が影響

  • KOSPI指数: 韓国のKOSPI指数は0.2%下落し、2,689ポイントとなりました。主に半導体メーカーの下落が市場全体に影響を与えました。特に、SKハイニックスが約3.4%下落し、サムスン電子も約1%の下落を記録しました。

  • バッテリー関連株: 一方、バッテリー関連株は上昇し、LGエナジーソリューションが4.4%上昇、サムスンSDIが1.9%、Ecopro BMが1.4%、Posco Futureが2.7%上昇しました。

2. 米ドル:年初来の安値に沈む

  • ドル指数: ドル指数は101.5を下回り、年初来の最安値に沈みました。投資家は、今後のFRBの政策方針を注視しており、金利引き下げのタイミングと規模に関する手がかりを求めています。市場は今年、合計100ベーシスポイントの利下げを織り込んでいますが、9月に25ベーシスポイントまたは50ベーシスポイントの引き下げが行われるかどうかは見守られています。

3. オーストラリアの先行指数:4か月連続で停滞

  • 先行指数: オーストラリアのWestpac-Melbourne Institute先行指数は、2024年7月も横ばいで推移し、4か月連続で停滞しました。今後数か月の経済活動のペースを示す年率換算の成長率は0.06%に上昇しましたが、全体的には回復というよりも安定化の様相を呈しています。

4. 日本株式市場:円高が圧力に

  • 日経225指数: 日経225指数は0.8%下落し、37,800を下回りました。円の上昇が日本の輸出関連株に圧力をかけ、投資家のキャリートレードの巻き戻しを促しています。技術株が特に大きな影響を受け、レーザーテック、ディスコ、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、アドバンテストが大幅に下落しました。

5. オーストラリア株式市場:ウォール街の動きを追う

  • S&P/ASX 200指数: S&P/ASX 200指数は0.2%下落し、7,980ポイントとなり、8日連続の上昇が終わりました。市場はFRBの政策会議の議事録を前に慎重になっており、国内の金融政策の動向も注視されています。企業ニュースでは、Wisetech Globalが配当の引き上げと今期の収益成長見通しの上昇を発表し、18%上昇しました。

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