国際連合食糧農業機関(FAO)

2023年9月、国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した食品価格指数は121.5となり、2021年3月以来の最低水準を記録しました。この指数は、世界の主要な食品カテゴリーの価格変動を反映しており、以下の要点が挙げられます。

  1. 野菜油価格の下落: 野菜油の価格は3.9%下落し、パーム油、ひまわり油、大豆油、菜種油などが価格下落の要因となりました。主要生産国での生産増加が価格を押し下げました。

  2. 乳製品価格の継続的な低下: 乳製品の価格は9か月連続で下落し、需要と供給のバランスに影響を与えました。

  3. 肉の価格下落: 肉の価格は1%下落し、特に豚肉価格が低迷しました。これは中国からの輸入需要の低迷や供給過剰が影響しました。

  4. 穀物価格の上昇: 穀物の価格は1%上昇し、特にとうもろこし価格が7%上昇しました。一方、小麦価格は1.6%下落しました。

  5. 砂糖価格の急上昇: 砂糖価格は9.8%上昇し、2023/24シーズンにおける供給不足の懸念や、タイとインドでの生産減少が影響しました。

これらの価格変動は、世界的な気象条件、供給と需要の変化、政治的な要因などによって影響を受けており、食品価格の将来の動向には不確実性があります。食品価格は世界的な経済および食糧セキュリティに影響を与える重要な要因であるため、これらの動向は注視されています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?