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【BARS】父親となったオーブリーの告白(Drake - "Lemon Pepper Freestyle" ft. Rick Ross)

【今回のポイント】

Ushered a generation in, these is where my confessions live
世代を導いた ここに俺の告白が存在する

 ◆"usher"(案内する、先導する)を動詞として使いつつも、Usherのアルバム『Confessions』に言及するワードプレイ
 ◆ラップ界における世代のリーダーであるというボースティング。"confessions"は彼の楽曲がパーソナルな内容であることを意味する?

Yeah, dropped him off at school, big day for my lil' man
Recess hits, daddy prolly made another M
School bell rings and I'm out there to get him again
Yeah, teacher-parent meetings, wives get googly-eyed
Regardless of what they husbands do to provide
Askin' if I know Beyoncé and Nicki Minaj

学校まで送った 息子にとって大きな一日だ
休み時間 パパはたぶんまた100万ドル稼いだよ
学校のチャイムが鳴って迎えに行く
保護者会では奥さんたちが目を見開く
旦那さんが何をしているかに関係なく
俺がビヨンセやニッキー・ミナージュと知り合いか訊いてくる

 ◆Pusha Tとのビーフで存在が明らかになったAdonisくんに言及
 ◆1コマ終わるごとに100万ドル稼いでいるという桁の違うボースティング
 ◆セレブリティとして注目を集める様子を描写

今回の動画でお伝えした内容はここまでです。この先、動画の内容に関連する内容をお読みいただけます。英語の話かもしれませんし、音楽の話かもしれません。何が出るかはお楽しみ!

【今日の一言】

「有名になりたい」「モテたい」というモチベーションで音楽活動をすることや、フレックス一般について、僕はアンビバレントな感情を抱いています。

そもそも性欲は人間にとって最も根源的な欲求の一つなので、そこを刺激できるアーティストが強いのも当然のこと。また、この資本主義社会において最も分かりやすい成功の指標がお金であるのは言うまでもないでしょう。だから、そこを目指すアーティストを責めるのはナンセンスだし、ラッパーは稼いでナンボ、モテてナンボという風潮があるのも理解できます。そうして彼らが表現したものが、かつての彼らと同じ境遇にいる人々を勇気づけることもあるかもしれません。

その一方で、そうした既成概念にチャレンジするアーティストがたくさん出てきて、彼らが新しいものの見方を提示してくれている2021年にもなって、そんなことを言い続けるのは寂しくないか?という気持ちも無いわけではありません。そういう人よりは、自分のやっている音楽が純粋に好きだ、たとえ一人でも音楽を通してどうしても伝えたいことがある、という人のほうを応援したくなる気持ちもあります。キッド・カディ(Kid Cudi)もたしか似たようなことを言っていましたね。

じゃあ、お前は結局「有名になりたい」「モテたい」というモチベーションで音楽活動をすることや、フレックス一般について、肯定的なのか否定的なのかと問われれば、最終的には僕は肯定的でありたいと思っています。

そう思わせてくれた本が、ジェイ・Z(JAY-Z)の『Decoded』です。ブログに以下の記事を書いたのですが、この本については動画でも触れたいと思っています。

同著のうち「ラッパーは過剰に資本主義的である」という批判に対するジェイの見解が示されている部分を、拙訳にてご紹介して本記事を終えますね。

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