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バイト掛けもちの伊藤沙莉・執行を語る織田裕二・解説の合間に恋愛参戦のケンティーと忙しい『シッコウ!!』第3話

裁判で出た判決を確実に執行して回る因果でハードな出来高制公務員「執行官」をテーマにした「シッコウ!!」も第3話に。

他の夏クールドラマより早めに始まったのでイントロダクションは終わってますね。


初回・第2回は登場人物の紹介と「執行官とはなんぞや」の説明を事務員のケンティーが解説する感じでしたが、いよいよ話が展開し始めました。

織田裕二演じる執行官の小原氏の哀愁と渋みで「執行官って大変な職業だな」が十分伝わっていますが、ここで終わったらただのハローワークです。

ここから謎解きするのか?人生いろいろを説くのか?と思ってたら、いやまさかの恋愛ものストーリーに行きます?!

でもケンティー配役しといて恋愛なしは無いよな、そりゃ。

では、「シッコウ!!」第3話感想です。

多少ネタバレがありますので注意してくださいませ。

執行案件が会社・個人それぞれ1件ずつの盛りだくさん回

前回までは1話1執行案件で「小原氏じっくり案件に取り組みがち」と思ってたのですが、あれは執行の仕事の実践解説だったのね。

始まっていきなりパチンコ屋の売上金を差し押さえに夜中のシッコウ。

これを仲間の協力を得ながらさっさと片付けたら次は賃貸団地の不払いの撤去。

それぞれが人間の悲哀を見せつけられる案件で相変わらず痛重いのだけど、3話目になると「実際に執行してる現場はキツイが、観るだけのこっちは気楽だな」という気分になります。


この「シッコウ!!」、当の本人だったら地味にしんどそうなことが多いです。

ヒロインひかりちゃんはペットショップでバイトしながら執行の手伝いに行ってやっと家賃払えます、という状況。

小原氏は1日何件も執行を抱えてたりします。

みなさん忙しいんですね、と労りたくなった回です。

栗橋くんのダサ可愛い腕カバーが本日もキュート

チェックのチョッキでおなじみの事務官・栗橋くん。

私は栗橋くんの腕カバーから目が離せません。

「今回の栗橋くんの腕カバーは?」と目を凝らしていたら、けっこう開始早々で栗橋くんの腕カバーを見られたので満足です。

この絶妙にダサい腕カバーをケンティーがあっさりつけているのがすごい。

ケンティーが役者としてすごいのは、作品の世界観に完全になじんでしまうこと。

ニノさんと一緒に出てた映画「ラーゲリより愛をこめて」でも、エンドロールを見て初めて「ケンティー出てたの?どこ?」と言う人たちがいたくらい。

「ケンティーが出る」と分かってて映画を観た私でさえ「えっと、このアイドルオーラが全く無い純朴な青年がケンティーでしょうか?」と思ったよ。


で、今回の「シッコウ!!」でも、中島Sexy健人感がほぼ無いです。

ぼくとつで知的な事務員を演じる中堅若手の役者さんだね、にしか見えません。

腕カバーが似合うこの栗橋くんが、歌番組でいきなりセクゾのケンティーに化けるのは最近心臓に悪いです。心拍数上がるよ。

織田裕二の執行官を語る4分長台詞が深い

今回のハイライトは、織田裕二が都会の橋の欄干にもたれながらひかりちゃんに語る長ゼリフ、4分あったそうです。

こんなにブリッジが似合う俳優がおりましょうか、ラブサンバディトゥナイ。


長台詞で織田裕二、いや小原氏はなにげなく「一般サラリーマンから執行官を志した理由」を話し、さりげなくバツ1をカミングアウトし、執行官という仕事の不条理を認めたうえで「それにザワザワする心を持っている君は、執行官にふさわしい」とひかりちゃんをスカウトします。

4分てそこそこ長いけど、これだけ盛りだくさんの内容をそれぞれトーンを変えてとつとつと話して一瞬たりとも目が離せないのはさすがの織田裕二。

世間評では「全然イケメンでない織田裕二が良い」といわれるこのドラマ、生きざまと背中の哀愁がイケオジすぎるよ織田裕二。

ただのイケメンでは絶対に説得力がないこの役を演じられるのは織田裕二しかいないと断言できます。

けじめをつけながらも無情になりきれない葛藤が尊い

「シッコウ!!」の紅一点伊藤沙莉ちゃんが上手い。

伊藤沙莉ちゃん可愛いのに、普通にいてて就活苦労してそうなZ世代にしか見えないのが上手すぎます。

だいたいヒロインってなんか知らないけど始めっからモテててオンナの弱さがあるからこそキュート、みたいな感じが醸しだされるものだけど、「シッコウ!!」のひかりちゃんはちゃんと強い。

弱いところがあるとしたら「社会的に不利」という意味での女性の弱さ。


で、この「シッコウ!!」台本でのひかりちゃんの立ち位置の良いところは、ひかりちゃんが執行官という世界での正義に「私もがんばって合わせます」ではないこと。

やっぱり違和感があります、ってちゃんといいながら小原氏の仕事に協力し、結果ざわざわしたまま日々を過ごします。

ひかりちゃんの女友だちはそんなざわざわにひかりちゃんを巻き込むな、と言うけれど、小原氏はあえて飛びこんでほしいなと願ってる、今後どうなるのやら?

まとめ:このシリアスにまさかの栗橋くんが恋愛混ぜてくんのかい?

今回のエピソード、ワンちゃん出てこなかったですね。

「毎回可愛いワンちゃんで視聴率稼ぎに行かず、そろそろストーリーで勝負しますよ」という意気込みが感じられます。

テーマが裁判所もので固いので、導入でワンちゃんを持ってきて入りやすくし、執行官について栗橋くんが真面目キュートに解説して視聴者が慣れたところで本編に入っていくんでしょうかね。


と、ここで「難しい専門用語の解説」係なのかなぁと見ていた栗橋くんが、突然ひかりちゃんちのお隣に引っ越し。

いきなりの恋愛フラグに。

え、「シッコウ!!」ってラブロマンス絡むの?!とちょっと驚いた瞬間。

でもケンティー起用だもんなぁ、そりゃラブロマンスさせたいよなぁ。

と思ったら、次回は小原氏の恋愛回だそうです。

こういう「え、ケンティーじゃなくてそっち?」みたいな展開もほんとに上手いよね。

ケンティーの腕カバー、番組グッズで販売しないでしょうか?

その際は油性ペンで「栗橋」と名前書いといてほしいです。

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