憂鬱と秋

息を吸った。金木犀の匂いがして、秋は来た。夏を閉じて、秋を開く。
起きられない朝から始まって、眠れない夜に終わる。今年は、紅葉を見に行けるだろうか。

生きている心地がしなかったので、ジムで体を痛めつけた。なるほど私は生きていたと確認する。明日来る痛みを想像し、愉悦する。

インスタのストーリには、やはり金木犀がどうのこうのということを載せている人が多かった。みんな同じことを感じているのだと思い、考えていることは違うのだと知った。
20回目の秋が、物語を進めている。

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