見出し画像

フラペチーノがむつかしい

サブカルチャーの意味が未だに100%は分かっていないんだけど、なんかそういう類のものに近しい1日だった。

論文に必要なインタビューをして、予約していた小劇場の作品を観た。

しんどくなってしんどくなってどうしようもなくってふらっと道を踏み外して、もう笑うしかないですみたいな、そんな劇だった。いやホントのところは知らないんだけど、あさはかな私はそう受け取った。これに出てる役者さん達はこれまでどんなふうに生きてきて、これからどんな人生を送っていくんだろうと純粋に興味を持った。

用事を済ませた勢いもあって一緒に観てくれた人が帰りにスターバックス(ひさしぶり)に寄って、フラペチーノを買った。クリスマスツリーみたいな、今日発売のすごいやつだった。私もつられて、白くてキラキラっとしたホットミルクを買った。これは新しいやつより一個前のやつらしい。美味しくてすごく甘かった。

フラペチーノを買った子は真剣にフラペチーノに向き合っていた。ように見えた。私は何となくフラペチーノを諦めた理由を思い出した。私がフラペチーノを飲む時、初めは甘くてクリーミーで美味しいのに、だいたい氷が底の方に溜まってしまって、最後私はいつも虚しい気持ちで味の薄い氷をすするのだ。たぶん、フラペチーノの飲み方がなっていないんだと思う。早いうちにクリームを必死に混ぜ込んでおいても、氷の水分でクリームが薄まって結果は同じだった気がする。いつか1度だけ最後まで美味しく楽しめた気がしてとても嬉しかったのに、どうして思い出せないんだろう。

他の人はどうやってんだろう。

その後本屋に寄って、最果タヒさんの詩集「天国と、とてつもない暇」をその子が買っていたのでつられて私も買った。最果タヒさんのTwitterをフォローしていて、「死んでしまう系のぼくらに」という詩集を1冊持っている程度に、要するに都会の書店でテンション上がっている時に見つけたらノリで購入する程度に最果タヒさんの詩が好きだ。こういうのは、幸せなことだと思う。

そんな感じに、絶妙なスケールのカルチャーに触れて、私の半日は終わった。

ちなみに、ホットミルクは本屋を出て帰りの電車に乗っても私の手の中で順調に冷たくなっていた。フラペチーノ、というか、スターバックスという文化が私には少し難しいのかも知れない。それ以上でもそれ以下でもない距離感を、自由にスターバックスを選べるようになった頃から感じ続けている気がする。

そんなわけで、「天国と、とてつもない暇」を読むのが楽しみだなぁとか、今日にけっこう満足して、でもどっか虚しいなぁとか、諸々飲み込んで眠ろうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?