テレ東ドラマシナリオ案その3の2
パスワードがわからない話のこれまでの話
黒歴史であるミクシの削除を行おうとしてパスワードを探すが思い出せない。大学の先輩である篠田先輩に設定してもらったので、彼に聞こうとするが先輩はキリマンジャロの交通事故で死んだという。一話はこちら!
〇サキ(33)会社員
トモミ(33)サキの高校の同級生
篠田康生(34)サキの高校の先輩
〇自室でのLINEメーッセジやりとり画面
トモミ「向こうで荼毘に付して葬式も終えたって連絡のメールが来てたよ。確か、それにおかしなメッセージもついてた。なんかね。篠田先輩、アフリカの魔術師にもう直ぐ死ぬって予言されてたらしいの」
サキ「魔術師! 予言!!」
トモミ「それで、前もって自撮りの遺言動画を撮ってて、それへのアクセス先が送られてきてたはずだよ。サキにも来てると思うから探してみたら」
サキ「わかった。昔のメアドをさらってみる!」
〇自室(夕)
サキは部屋のパソコンの前でひたすらクリックを続けている。
サキ「これでもない。これでもない。……コウセイ・シノダ。これだ!」
サキがメールアドレスのリンク先をクリックすると、Youtubeの画面が開いた。そこにしっかり大人になった落ち着きのある篠田先輩が現れる。
篠田「もー、サキは何年待たせるんだよ。まさか、こんなに待たされるとは思わなかった」
サキ「すみません。先輩。ブラック企業にもまれてまして、先輩のことを思い出す暇もなく……」
篠田「大変だったんだね」
サキ「え?」
篠田「え?」
サキ「なんでテレビ電話みたいに話ができてるんですか? 私、前もって撮影した先輩の遺言動画へのアクセスをしてたんですけど」
篠田「あ~他の人にはそうしたけど、サキにだけは違うアクセス権を送ったんだよ」
サキ「ええっと、篠田先輩、死んでるんですよね」
篠田「まあ、ここに君がアクセスしてるってことはそうなるかな?」
サキ「ゆ、ゆ、ゆ、ゆーれー!!」
篠田「違うよ。これは篠田康生の頭脳を移植した電脳体。いわば、篠田康生のコピーって言うのかな?」
そのときになって、篠田先輩が人工知能の若き天才科学者だったことを思い出す。
つづく
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