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幼少期の刷り込み ~文房具編~

先日の記事にも書いたが、子守代わりに見せられていた『トムとジェリー』を通じて知ったアメリカの文化には、本当に大きな影響を受けている。

世の中にまだ、白黒テレビも多かった頃、夕方6時から6時半まで。
おそらく母親が家事で忙しい時間帯に、長い間、繰り返し放送されていたと思う。当時はもちろんビデオもなかったので、きっと重宝されていたのではと想像する。番組提供の地方コマーシャルは今でも歌える。

子供の頃から文房具好きだったが、社会人になると同時に本格的に同人活動をはじめて、一層拍車がかかった。

そして2018年1月から、古い友人に勧められ「万年筆」という底なし沼に入り込んでしまった。

万年筆話はいずれ書くと思うが、今回は省く。
沼に入り込むと同時に購入したのが「ブロッター」だ。

『トムとジェリー』に出てくるクラシカルな文房具、
羽根ペン、レバー充填式の万年筆、そして
余分なインクを吸い取る、吸取紙をはさんだ小さな舟底の形をしたブロッターは憧れだった。

ブロッターは速乾インクが出て急速に廃れた感はあるが、私が社会人になった
1980年代半ばでも、財務部など証券を扱う部署では使われていた記憶がある。

レバー充填式万年筆は1907年にアメリカのシェーファー氏が特許を取り1913年に会社を設立、その後急速に普及したそうで、1940年から制作された『トムとジェリー』には頻繁に登場する。

高価で装飾のきれいなブロッターも売られてはいたが、結局、とてもシンプルなブロッターを購入した。

そう、顔が出てこない人間や神様が、サインをした後にきゅきゅっと押しつけインクを吸い取る、装飾品でなく実用的な“道具”、そんなブロッターが欲しかったのだ。

このブロッター、手帳や手紙を書くとき以外に、年賀状にひとこと書く時に大活躍だった。

にやにやしながら、ブロッターを動かす姿は、ちょっと異質だったと思うが・・・

アナログな書き物する人にはおすすめです。


※私の知る『トムとジェリー』は、日本語をしゃべらなかった。吹替版には今でも強い違和感がある。


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