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【NTTジャパンラグビーリーグワン】第1節試合コラム『記念すべき新リーグでの初戦。その勝利に貢献したのはーー』

2003年から始まったジャパンラグビートップリーグが刷新、新たなリーグとして2022年の新年から始まったのが「NTTジャパンラグビーリーグワン」だ。
 新リーグの初戦である「マツダスカイアクティブズ広島」戦はチーム事情の関係で日本人選手のみでの闘いとなった。



 そんな中、堀江共同キャプテンは、「逆にチャンスになる選手もいたので、そういった選手達と話し合って、自分たちの戦いをしようと確認しました」と言う。一方、箕内HCは「メンバーが誰であれ特にゲームプランを変えたということもありません」としながら、「誰が試合に出ても、一人一人がこれまでチームとして練習をやってきたことに対して、日野の代表として責任あるプレーができるかだと思います」と言った。

 10番のSOとして、その責任を担う中心となったのが、公式戦デビューとなる新人、22歳の北原だ。北原は日本で高校を卒業後、ニュージーランドのオタゴ大学へ留学。現地でもラグビーを続け州代表の候補にもなった逸材だ。縁があってレッドドルフィンズの一員に。そして新しい「NTTジャパンラグビーリーグワン」の初戦の10番を背負うことになったのである。先発メンバーに選ばれたことに対しては「特にプレッシャーとかはなかったですね」気負いなく言う。

 「今日の試合は新リーグの初めの試合なので、最初の勝利を取ろうとずっとそこにフォーカスしてみんなでしっかりと準備してきました。だからそれ以外のことはあまり考えていなかったです」

開幕戦で10番に抜擢された北原璃久



 北原は試合序盤のPGを決め、その後も6本中5本のゴールキックを決める他、エリアを取るキックやラン、パスと活躍を見せ、終わってみればこの日の試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞することとなった。試合結果もスクラムからのペナルティトライを含め6トライを奪い、43対14で快勝である。

 そしてもうひとり。この日、北原との連携もよく、再三敵陣へボールを運び、守ってはFBとしての役割を果たした15番の吉川も勝利に貢献したが、実は吉川もニュージーランドのワイカト大への留学経験を持つ。卒業後は日本へ帰り一度は一般企業に就職するも、その後日野のメンバーとなったという変わり種だ。しかも吉川、北原は同じ高校、高校ラグビー界では伝統のある国学院久我山高校の先輩後輩にあたるのだという。

15番吉川遼



 吉川自身も試合に関しては「普段の練習通りやってきたことをいかにグラウンドで出せるか。それを体現しようという気持ちで試合に出ました。ただ、カウンターアタックのチャンスを活かせなかったこともあったので、そういった点はもっと修正していきたいと思います」と、まだまだ意欲を見せる。

 プレーヤー・オブ・ザ・マッチとなった北原も「今日はスクラムをはじめフォワードがとても頑張ってくれたので、賞は僕ではなくてFW全員にあげて欲しかったくらいです」と謙遜するうえで、「コーチからは今日は65点と言われたので、まだ課題は多いです」とも言う。

 箕内HCは「若手、ベテランと関係なく日野のラグビーができたか。そこが問われます。ただ、若い選手たちもとても意欲的にチームに参加しようとしているので、それはそれでとてもありがたいと思います」と締めくくった。

 新しいリーグは始まる中、レッドドルフィンズにも移籍も含め新しい血が流れ始めた。彼らとともに、チームのさらなる活躍と成長を期待したい。

マツダスカイアクティブ戦 試合結果詳細はこちら



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